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Amvai Denim P001EM

Amvai デニムパンツ VS 1890'Sフレンチワークパンツ VS 1930'Sアメリカンオーバーオール

日本人のアンティーク、骨董ジャンルに於ける探求心、情報をまとめ上げる能力、情熱は世界的にも類を見ない有り様であり、かつ国民性なのかなーといつも誇りに思うのである。さらに言うと古伊万里や西陣織のようなジャポニズムの系譜ならまだしも、例えばアメリカ人が絶対に興味すら持たないであろう1930年代のワークウェアのポケットの謎な仕様だけで本にしてしまうのは、やはり日本人の勤勉&愛の深さ故であろう。

下の写真はボクが25年前に入手した1番のお宝オーバーオールで、1930年代に生産されていた可能性がある1着である。アメリカの50年代以前に作られたデニム製ワークウェアは、基本的にライトオンスが主流で10オンスあるかないかの繊細なものなのだ。ステッチも当然オール綿糸で、とにかくワークにあるまじきの華奢さがたまらなくいい感じなのだ。胸当ても小さく、金具類も針金級の繊細さである。ただ、生産工程的には、前にも書きましたが、ある程度研ぎ澄まされていて合理性は充分感じ取れるのだ。オールドワークウェアのポケットに良くある仕様でこの部分、どのような意味があるかお判りでしょうか?まず、胸元に謎のボタンホールが1つ、そしてポケット口がタテにしか開かない四角い部分が1つ。何を入れるのでしょうか??

答えは懐中時計を入れるポケットで大抵時計にチェーンを付けてその先に金属フック、それを胸元のボタンホールに引っ掛けるのでした。なぜかこれはアメリカだけの仕様でユーロワークでは見たことがありません。まぁこの辺の知識も、ボクの先輩諸氏の研究本から得たものなんですが・・・。



そしてこのセオリーにどうしても乗っかってこないのが、1950年代以前のフレンチワークなんですよね。アメリカは絶対的に大量生産の概念が1800年代後半から根付いているのでミシン設定、縫い方をみれば時代が見えるんです。しかしフレンチはと言うと、個人のお仕立カルチャーがそこにあるので手技での時代判定が極めて難しい訳です。アメリカでは1900年代に入った位でとっくに消滅したような仕様を、60年代まで続けていたり。パジャマシャツなんてその典型ですね。


そんな謎だらけのフレンチワークの推定1890年代製をベースに、この度 Amvai デニムパンツは企画されました。この後ろ中心が富士山のようになる仕様も、サスペンダーボタン消滅とともに消え去りました。股上が30cmを越えていて、腰位置次第で色々な雰囲気、着こなし感を醸せるこの Amvai デニムパンツは、アメリカンワーク慣れした体で試着されると、ホントに新鮮な驚きにみちているんです。


そうだ、もう1つこの製品企画が大成功だった理由として、阿波正藍デニムの肉厚ゆえ、パンツが極厚コーデュロイの趣に近かったことがあるんです。100年分のド迫力をテキスタイル面からもキープ出来たわけです!!ヴィンテージに負けてませんよ!!

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Amvai.com Amvai Denim P001EM

¥63,800(税込)

100本限定。Slowgun 小林学氏とファッションエディター 山下英介氏により、徳島県の無形文化財・阿波正藍染のデニムを、ユーロワークパンツスタイルに仕立てた純日本製のデニムパンツ。