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STORY

初夏の旅②

昨年の釣行に味をシメて、今年も北の大地にお邪魔させていただいた。

「初夏の旅①」はこちらから


最初の家、五郎の丸太小屋、石の家や拾ってきた家、ロケで使用された建物を見学した。
北海道とは思えない程の炎天下だった。いや、昨年も川辺は炎天下で夢中で釣竿を振っていたな。。

園内のスピーカーから音楽が流れてきた。ちょうど風が吹いて風車が回りはじめた。爽やかで気持ち良い風と共に、さだまさしのハミングに癒された。

ロケ用の建物の中でも目を引いたのは、石の家の石風呂と防寒対策用に卵パック紙容器を天井に敷き詰めた拾ってきた家。

こんな建物のアイデアは、70年代の Whole earth catalog や Woodstock handmade houses を研究された制作会社の方かな?



自分達でなんでも作る、自給自足の苦労は実践した人にしか分からないだろう。
建物の壁に幾つもある隙間を見ながら、冬の極寒な北の大地を想像した。

昭和を代表するドラマ北の国からは、大袈裟だけどこれからの時代をどう生きるのか?を改めて突きつけられているようにも思う。
全国的に夏の気温40度が当たり前になり、真冬のマイナス気温とか、まさかが現実になるのも時間の問題かもしれない。
慢性的な電力不足の中、電気の供給が滞ったらどうなるのか? 『節ガス』に対応する制度の法改正も進むほど、先行きが不透明過ぎる。
原発は反対だけど、火力発電の二酸化炭素排出も重要課題。もはや家庭の節電でどうにかなるレベルでは無くなりつつある。

みんな New normal なんて言葉は忘れてるだろうけど、もっと酷い New survival な時代がやってくるんだろうなあ。

台湾有事が起きた際にサイバー攻撃で日本の電力が止まるとか囁かれているらしい。
ドラマの中では大雪にみまわれ停電した町の中でも、電気に頼らない五郎の家だけがいつもと変わらなかった。さあ、何から備えればいいのやら。

続く

Kenichi Kusano

KENNETH FIELD Designer草野 健一

1969年熊本生まれ。ビームス プラスのディレクターを務めたのち、2012年より自身のブランド「KENNETH FIELD™(ケネス フィールド)」を始動。「For NEW TRADITIONALIST」をコンセプトに、アメリカントラディショナルを多角的にアップデートしたアイテムを提案する。2014年まで「バラクータ ブルーレーベル」のデザインを担当。2014年には「ルウオモヴォーグ」と「 GQイタリア」が主催する新人デザイナー「THE LATEST FASHION BUZZ」に選出される。