究極のダウン
同時にウールリッチ社と工場で働く従業員の方々、そして地元のハンターの方々には、そのネーミングがとても誇らしい表現だったのではないか、と当時を想像しています。
1920年代、ベルトを付ける新しい習慣が始まったが、ブレース(サスペンダー)の役割も終わっていなかった。ベルトはウエストの下まで下がり、ウエストコートとトラウザーズの間に隙間ができた。そこで、ブレースの再びのお役目となったのである。スーツに対するシングルのジャケットの強烈な巻き返し、ブレースの為のズボンのデザインもあり、ウエストコートの再登場となった。ウエストコートがあれば、夜には華やかになり、昼は胸の締めつけにもなる。またカジュアルな服装の部分として、ウエストコートだけでも自立できるものだ。俗っぽく日常的にもなりうるが、一方エレガントな一面ももっているのである。鎖時計をつけるのもぴったりだ。(ブレース=ブレイシス、ズボン=トラウザー)
いま、柄が織られている動画を見て思い出したのですが、世界恐慌あとのニューディール政策のひとつで作られた復興支援事業のひとつに市民保全部隊(Civilian Conservation Corps)があります。
失業した青少年だけを集めて、森林伐採やダム建設、灌漑などをキャンプ作業させた部隊で陸軍の傘下に入っていたので、作業着が陸軍の型落ち品を支給されていました。
しかし、当初は軍隊に入れられるイメージを若者が嫌うことを考え、防寒着にバッファロープレイドを使ったとあります。
かたちはマッキノーの襟にショート丈のコサック型。イタリアでいうドライブジャケットみたいな型です。これが足りなくなり、オリーブカラーウールのA1が後継したそうです。
バッファロープレイドが、いかにメンズウェアとして知られていたかがわかるエピソードですよね。
ちなみにそのアウターはランバージャックといわれていたそうです。
1969年熊本生まれ。ビームス プラスのディレクターを務めたのち、2012年より自身のブランド「KENNETH FIELD™(ケネス フィールド)」を始動。「For NEW TRADITIONALIST」をコンセプトに、アメリカントラディショナルを多角的にアップデートしたアイテムを提案する。2014年まで「バラクータ ブルーレーベル」のデザインを担当。2014年には「ルウオモヴォーグ」と「 GQイタリア」が主催する新人デザイナー「THE LATEST FASHION BUZZ」に選出される。
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