そんな調子だったからオリンピック開催前に東京を離れ、今は京都に住んでいる。
そんな冷めた気持ちを徐々に温めてくれたのが『いだてん』というNHKの大河ドラマだった。
1964年の東京オリンピック開催に人生をかけた、田畑政治の約50年の紆余曲折を描いた。
これには普段テレビ見ない自分もハマりにハマった。
NHK大河ドラマ史上最悪の視聴率とか言ってたけど、そんなことはどうでもよくて、毎回奮闘している田畑政治という人物と、当時の東京の様子、そして東京文化のひとつでもある落語を織り交ぜながら同時進行で描写し演出した宮藤官九郎のセンスに感動していた。
ドラマの中では、度々オリンピックと政治の関わりが出てきて、田畑政治の余りに強いオリンピック愛とのぶつかり合いに一喜一憂しながら、最終回まで楽しませてもらった。
改めて東京でオリンピックが開催される事への感慨深い思いがかなり高まった。
今、出張で東京に来ている。たまたま友人におススメされたホテルの目の前には新国立競技場が見える。
ザハ・ハディドさんのデザインも良かったし、完成した隈研吾さんデザインも本当に素晴らしい。
朝走がてら渋谷まで足を伸ばすと高層ビルと立派な商業施設が立ち並んでいた。おおかた東京オリンピックに合わせた建設計画だったに違いない。
思いかえすと、競技場のデザイン問題、施工費用の問題、その前には築地の移転問題やら色々な事をクリアしながら、いやクリア出来ず、うやむやになった問題も山積みだった筈、そして今回のコロナでの延期。
きっとこのホテルもオリンピック開催に合わせて立てられたものだろう。海外のお客様を意識した部屋の照明や、大浴場にはホテル建設時に解体された神宮プールの瓦礫と積層ガラス使ったオブジェ、幻の金メダルと言われた水泳古橋選手の記し、至るところにオリンピックの香りが散りばめられていた。
取り留めなく書いてみたけど、オリンピックの意味ってなんなんだろう?コロナ渦なのかコロナ後なのかわからないけど、先ずは選手、観客、携わる人々が安全に数週間を過ごせる事が第一じゃなかったら、平和の祭典なんて口が裂けても言えないよね?
放映権をはじめとした、色々な利権問題なんてコロナで全部吹っ飛んだしね。
来年の今頃、東京オリンピックがどうなるかは誰にも分からないけど、次回のパリオリンピックも含めて、もっとシンプルに今あるものをどうやって工夫して使えるか?とか規模の問題も含めてオリンピックの在り方自体を再考した方がいいと思うのは自分だけだろうか、、
経済効果が!なんてことを言う前にもっと考えなきゃいけないこと、あるよね? 新しい生活様式なら、新しいオリンピックでしょう。
今、田畑政治が生きていたら、じゃんね〜って言って欲しいし、
オリンピック自体が『おジャン』にならないことを切に願いたい。
1969年熊本生まれ。ビームス プラスのディレクターを務めたのち、2012年より自身のブランド「KENNETH FIELD™(ケネス フィールド)」を始動。「For NEW TRADITIONALIST」をコンセプトに、アメリカントラディショナルを多角的にアップデートしたアイテムを提案する。2014年まで「バラクータ ブルーレーベル」のデザインを担当。2014年には「ルウオモヴォーグ」と「 GQイタリア」が主催する新人デザイナー「THE LATEST FASHION BUZZ」に選出される。
人目に触れない家の中でこそ、密かに楽しんでいるアイテム。AMVARたちが自分だけの楽しみとしているアイテムは、どんなものなのでしょうか。
家で時間があるときに、手入れしておきたいアイテム。AMVARたちは、どんなものを手入れして過ごしているのでしょうか。
家時間が長くなるなか、家の片付けや衣替えをしたという方も多いと思います。AMVERの皆さんがそんな片付けのなかで見つけた懐かしいアイテムとは?
長くなった自宅で過ごす時間に潤いを与えてくれたり、リラックスできるアイテムは?AMVERたちの籠りスタイル。