前職から20数年、海外での仕事と旅行は当たり前の事だと思っていたが、コロナによって完全に当たり前では無くなった。
あれから2年、国内を旅しようと気持ちを切り替えた。
高松では船に乗り直島へ、安藤忠雄氏の建築やモネ、ジェームズ・タレルの作品を満喫、島とアートの関わり方に驚愕。高松に戻り丹下健三氏の香川県庁と朝走がてら早朝うどんを堪能。
<洸庭(こうてい)、福山の神勝寺の境内に建つアートパビリオン>
尾道では瀬戸内の街並みを当てもなく散歩をし、小さな映画館で大林監督作品を観た。フェリーで行き来する自転車通学の学生の姿にほのぼのとした気持ちになりながら、この街に住んでみたいと本気で考えたり。
広島では修学旅行以来の原爆資料館へ、改めて抑止力の為の核保有反対と電気代が上がっても原発には反対の意を決した。お好み焼きの美味しさは言うまでもない。
<高知 梼原、雲の上のギャラリー>
高知 梼原(ゆすはら)では隈研吾氏デザインの木材をふんだんに使ったホテルに宿泊し、役場、図書館を見学、人と町を結ぶ環境デザインに感銘を受けた。
入漁券を購入し近くの里川で初春の釣りを楽しんだ。
<ガイトをしてくれたTommy>
初夏の北海道では、Field test という名のもと釣り旅行を敢行。十勝方面の素晴らしい自然の中で虹鱒にあそんでもらった。
こうやって書いてみると海外旅行への執着はかなり薄らいで、まだまだ行った事の無い日本の各地が気になってしょうがない。
今回のトラベルベストは、そんな未だ見ぬ土地への旅で是非試してみたい。
15個の多目的なポケットは入れるモノを想像するだけで気分があがる。
鉛筆にメモ帳、サングラス、読みかけの小説、葉巻にお気に入りのライター、、、
背面のメッシュを配したベンチレーションはこれから始まる夏も涼しく過ごせそうだ。
80年代のアーカイブを参考に作りあげた渾身の一着。
いつの日か安心して海外渡航できるようになるまで、国内の旅で慣らしておこうかな。
1969年熊本生まれ。ビームス プラスのディレクターを務めたのち、2012年より自身のブランド「KENNETH FIELD™(ケネス フィールド)」を始動。「For NEW TRADITIONALIST」をコンセプトに、アメリカントラディショナルを多角的にアップデートしたアイテムを提案する。2014年まで「バラクータ ブルーレーベル」のデザインを担当。2014年には「ルウオモヴォーグ」と「 GQイタリア」が主催する新人デザイナー「THE LATEST FASHION BUZZ」に選出される。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
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90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。