だから今回は、皆様におすすめのオフの日用のベーシックアイテムをご紹介しようと思う。つい最近衝動買いした、ラコステのポロシャツである。値段は2万円くらい。カタチはL12.12と同様。
服ヲタの皆様にとってはラコステといえば、とっくに生産中止になったフレンチラコ一択。日本で売っているモノには興味がないという方も多いのでは? 正直いって僕もそのクチではあるのだが、最近ショップで見つけたポロシャツには久々に心を動かされた。だってラコステの創業85周年モデルなんだもん!
このポロシャツ、つくりやシルエット自体は定番の L12.12 と似たようなものだが、素材にコットンではなくウール100%で編んだピケを使っており、これがかなり気持ちいい。スメドレーとかのしっとりしたメリノウールとは違って、もっと強撚糸で編んだようなサラッサラのドライなタッチなのだ。素材違いながら、コットンピケの着心地と共通するところが面白い。まだ初夏だからよくわからないが、ウールならシワになりにくいし、ワキのあたりが汗で臭うこともないだろうから、真夏だって快適に着られるはず。もともとポロシャツの元祖はウールジャージーだったというから、そんな歴史をオマージュしたものだと思われる。素材が素晴らしいだけに肩のテープとか、革製のワニマークはちょっと蛇足に感じられるかな? ちなみに日本製ではなく、モロッコ製。フレラコ至上主義者にとってはこっちのほうが許せるんだよね。好みが分かれる点が、ボディと同色の革製ワンポイント。
このポロシャツ、限定モデルというからおそらく今年で生産終了するのだと思われるが、ぜひとも定番展開をお願いしたい。なぜなら色展開が僕の買ったレッドのほかに、グリーン、ライトグレーという通好みの3色だけなのだ。うむむ、一体どうして・・・? この素材でベーシックなホワイト、ネイビー、霜降りグレーあたりがあったらまとめ買いするんだけどね。
1976年埼玉県生まれ。大学卒業後いくつかの出版社勤務を経て、2008年からフリーエディターとして活動。創刊時からファッションディレクターとして携わった「MEN’S Precious(小学館)」を、2020年をもって退任。現在は創刊100周年を迎えた月刊誌『文藝春秋』のファッションページを手がけるとともに、2022年1月にWebマガジン『ぼくのおじさん/MON ONCLE(http://www.mononcle.jp)」を創刊、新しいメディアのあり方を模索中。住まいは築50年のマンション、出没地域は神保町や浅草、谷根千。古いものが大好きで、ファッションにおいてもビスポークテーラリング、トラッド、モード、アメリカンカジュアル……。背景にクラシックな文化を感じさせるものなら、なんにでも飛びついてしまうのが悪いくせ。趣味の街歩きをさらに充実させるべく、近年は『ライカM』を入手、旅先での写真撮影に夢中。まだ世界に残された、知られざる名品やファッション文化を伝えるのが夢。
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