
パリ在住の友人が一時帰国中に AUBERGE の内覧会に立ち寄ってくれた。今回、AUBERGE の使用素材は全て日本製。それもあまりお目にかかれない特殊な技法によるテキスタイルなので、海外暮らしの彼も不思議なオーラを感じ取ってくれたようだった。そしてたくさんのご注文を頂きました。アリガトウゴザイマス!!アイテム説明の最中、ル・コルビジェ着用のレザーJKのところで彼からとても興味深い話を聞いた。
ちょうどボクがこのJKを作るきっかけとなった写真集「Bonjour Monsieur Le Corbusier」でル・コルビジェがかけている有名な黒縁メガネはパリ、パレロワイアル近くのフルオーダー専門メガネ店 Maison Bonnet のもので、友人もその日たまたまそこでしつらえたメガネをかけていた。ここの顧客としては、サンローラン、カールラガフェルド、等々メガネが印象的なパリを代表する錚々たるメンバーなのだ。友人はヴィンテージフレンチメガネにありがちな3点のヒンジの止め金具が正面に来るのを嫌い、蝶番の位置、要するにつるの折れる部分をを後ろへずらすというスペシャルオーダーをしていた。さすがはパリの頂点、サイズ合わせのオーダーに留まらないんですねー。ル・コルビジェもここでこだわりのオーダーをしていたらしく、メガネをおでこに乗せることが好きだった彼はその場合でも確実にホールドする様、つるの長さ、先セル部分のカーブ形状等こと細かにオーダーしていたそうだ。

しかしお値段もなかなかで、コルビジェ的な太フレーム・アセテート製の物でもフレームのみで20〜30万だそう。期間2〜3ヶ月でアポイント制、プレタモデル一切無し。パリ・メガネ登山の究極の頂点を目指すなら、とっておきの素材、本鼈甲もあるらしい。お値段も当然エベレスト級なり・・・。


















