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STORY

テロテロ素材で「カドを落とす」

もともとリネンシャツやウールモヘアなんかの「シャキッ」とした肌触りが大好きな僕だけれど、最近はそれらとは真逆の「テロッ」とした感触に惹かれつつある。もはやメンズの世界にも完全に定着した感のあるビッグシルエットだが、41の坊主のオッサンが●●●●(自主規制)あたりで全身固めて、若手ジャニーズみたいな格好するのもちょっとイタい。となると巷のドメブラが使わなさそうな素材で、ちょっと差をつけたいわけです。で、そんな志向に恰好なのが、化繊もしくはシルク。同じビッグシルエットでも〝カド〟が取れて、よりドレープ感が効き、円熟味が増すというか。イメージは、やっぱりテロテロ生地を多用していた80年代後半〜90年代のアルマーニでしょう。僕はまだアルマーニには手が出なかったけれど、あの頃の洋服って全体的にそれらの影響によるカドの取れたシルエットだったような気がするもんね。当時川越のマルカワで買ったピーチスキンのマウンパとか、ボブソンのレーヨンジーンズとか、実家の洋服ダンスを漁ってみたいくらいだよ!

ということで自身でも最近の Amvai では、そういったブツを紹介することが多かったような気がする。アルマーニのキュプラ製コートやパンツ、アレグリのピーチスキン製コートなんてまさしくその極致。この秋は肌寒くなるまで、こういったモノでしのごうかと思っている。




ちなみにこの潮流は最新モードの世界でも顕著で、もはや安定のアルマーニに加え、今秋ならトムフォード、来春ならラルフ ローレンがテロテロシルクのスーツを発表している。ドメブラの人気者、コモリもピーチスキン系のコートをつくっているから、もう間違いない。クラシコ系テーラーでこういうノリの生地、使ってくれるところないかな?
Eisuke Yamashita

Fashion Editor山下 英介

1976年埼玉県生まれ。大学卒業後いくつかの出版社勤務を経て、2008年からフリーのファッションエディターとして活動しています。ファッションディレクターとして創刊時から参画している「MEN’S Precious(小学館) / http://mensprecious.jp」を中心に、カタログの編集、原稿の執筆が主な業務。住まいは築50年のマンション、出没地域は神保町や浅草、谷根千。古いものが大好きで、ファッションにおいてもビスポークテーラリング、トラッド、モード、アメリカンカジュアル……。背景にクラシックな文化を感じさせるものなら、なんにでも飛びついてしまうのが悪いくせ。趣味の街歩きをさらに充実させるべく、近年は『ライカM』を入手、旅先での写真撮影に夢中。まだ世界に残された、知られざる名品やファッション文化を伝えるのが夢。

REVIEW