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STORY

パーマネントエイジのオリジナルバッグ

シンプルかつ、オリジナリティあるデザインってのが、僕にとってのバッグ選びにおける絶対条件。だから苦手なのは、最近世にはびこっているいわゆる高級パチモノというか、●●●●と同じ革を使って、ほぼ同じデザインで、ほぼ同じ製造工程を経ているのにお値段なんと1/3!・・・みたいなやつ。自分も過去いろいろと失敗してきているから言っちゃうけれど、そういうのに10万円近く払うのだったら、借金してでも・・・とまでは言わないが、お金を貯めてホンモノを買った方が絶対にお得なのである。そんな中途半端な散財しなくても、世の中には安くていいバッグがいっぱいあるのだから。



そのなかでも僕が特におすすめしたいのが、兵庫県の西宮市にあるセレクトショップ「パーマネントエイジ」のオリジナル。7〜8年前くらいに買った、山羊革のショッピングバッグだ。1万5000円程度という価格だけに、そりゃあつくりやレザーは極上品とはいわない。だけれど使い勝手のよい立体的な縫製や、それを生かす簡潔なデザインは、なぜだかこの〝安物〟のバッグに、値段を感じさせない気高さを与えているのだ。これ、僕のなかではエルメスやモローのバッグと同格だもの。きっと日用品としての確固たる思想のもとにつくられているのだろうね。

「パーマネントエイジ」にはこれ以外にも素晴らしくて値ごろなバッグがいっぱいあるから、ぜひともHPをチェックしていただきたい。1万8000円で売っているオールレザーの大ぶりトートバッグも、とても魅力的だ。いやー、ぜひ一度行ってみたいなあ・・・。え? えーと、実をいうと僕もお店には行ったことがなくて、ネットショップで買っただけなんだよね・・・。しかしこのお店は間違いない。面識はまったくないけれど、勝手に保証しちゃうぞ!
Eisuke Yamashita

Fashion Editor山下 英介

1976年埼玉県生まれ。大学卒業後いくつかの出版社勤務を経て、2008年からフリーエディターとして活動。創刊時からファッションディレクターとして携わった「MEN’S Precious(小学館)」を、2020年をもって退任。現在は創刊100周年を迎えた月刊誌『文藝春秋』のファッションページを手がけるとともに、2022年1月にWebマガジン『ぼくのおじさん/MON ONCLE(http://www.mononcle.jp)」を創刊、新しいメディアのあり方を模索中。住まいは築50年のマンション、出没地域は神保町や浅草、谷根千。古いものが大好きで、ファッションにおいてもビスポークテーラリング、トラッド、モード、アメリカンカジュアル……。背景にクラシックな文化を感じさせるものなら、なんにでも飛びついてしまうのが悪いくせ。趣味の街歩きをさらに充実させるべく、近年は『ライカM』を入手、旅先での写真撮影に夢中。まだ世界に残された、知られざる名品やファッション文化を伝えるのが夢。