
ピッティ・ウォモ会期中には僕の行きつけテーラー、リベラーノ&リベラーノのパーティが開催。
そこにはなぜか、ロンドンの大物テーラーであるエドワード・セクストンも姿を現し、写真を撮られまくっていた。ウィンザー公〜セシル・ビートンあたりの系譜を受け継ぐ現代最高峰の変態紳士だけあって、そのオーラは別格。おしゃれなのはもちろん、物腰も実にソフトでジェントルマンなのだ。
彼が着ているのはコートなのだけれど、Vゾーンの深さといい、ラペルのカーブといい、肩の厚みといい、80年代のジョルジオ・アルマーニにも似て、たまらなく「今」なのだ。
このテイスト、シルエットでコートではなく、ジャケットを仕立ててみたいな、と妄想は止まらない。
エドワード・セクストン
Fashion Editor山下 英介
1976年埼玉県生まれ。大学卒業後いくつかの出版社勤務を経て、2008年からフリーエディターとして活動。創刊時からファッションディレクターとして携わった「MEN’S Precious(小学館)」を、2020年をもって退任。現在は創刊100周年を迎えた月刊誌『文藝春秋』のファッションページを手がけるとともに、2022年1月にWebマガジン『ぼくのおじさん/MON ONCLE(http://www.mononcle.jp)」を創刊、新しいメディアのあり方を模索中。住まいは築50年のマンション、出没地域は神保町や浅草、谷根千。古いものが大好きで、ファッションにおいてもビスポークテーラリング、トラッド、モード、アメリカンカジュアル……。背景にクラシックな文化を感じさせるものなら、なんにでも飛びついてしまうのが悪いくせ。趣味の街歩きをさらに充実させるべく、近年は『ライカM』を入手、旅先での写真撮影に夢中。まだ世界に残された、知られざる名品やファッション文化を伝えるのが夢。
REVIEW

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