そんなわけで、この夏バレンシアガの代わりに買ったのがこちら。
ブルーのストライプが入った生成りのシルク地は、キザながらカジュアルさも感じさせる。フィレンツェのヴィンテージショップで買った、アーリー80’Sのサンローランである! 肩パッド、低いゴージ、打ち合わせの重心が低い4Bダブルブレスト、長めの着丈、ノーベント・・・という典型的な80’Sデザインなのだが、この頃のデザイナーズジャケットって、生地や仕立てが抜群によいのだ。おそらくイタリアのサルトリアの製造だと思われるが、総毛芯仕立てな上に、コバステッチや袖つけは手縫い、しかも生地はシルク100%という贅沢さである。しかもデッドストック並みの良品にして、200ユーロ! この価格で今の気分満載なジャケットが手に入るのであれば、35万円のバレンシアガは僕には買えない・・・!
今僕が最も気に入ってるヴィンテージショップ。店名はナイショ!今やデザイナーズでグレードの高い仕様のジャケットを買おうとすると、最低でも30万円は覚悟しなければならない時代だが、80’Sモノならば1〜3万円程度で手に入るうえ、シルエットはまさしく〝今〟。トレンドモノは古着で済ませて、浮いた予算は長年着られるビスポークに投入! というのがここ最近の僕の流儀である。今季はすでに、アンダーソン&シェパードのグレースーツや、オルタスのカメラバッグの納品を済ませている。まあ、結局マンションは一生買えないだろうな・・・。


















