昨年の夏、仕事で訪れたパリで偶然通りがかった、「モロー・パリ」というショップ。19世紀に創業したトランクメーカーをルーツにもち、近年復活を遂げたという、「ゴヤール」とか「モワナ」に似た背景のブランドだったのですが、私がそそられたのはその大迫力のプロダクト。メゾンブランド的なラグジュアリー感はたっぷり漂わせつつも、レザーを4枚貼り合わせて磨き上げた分厚いコバやぶっといステッチはどこか野趣をも漂わせて、実に男心をくすぐるバッグだったのです。こちらは、そのときに買ったトートバッグです。
私がファッションディレクターを務めているメンズプレシャス内のブログや本誌特集でもいっぱい取り上げたところ、一部の好事家たちにはかなり響いたようでして。ま、そのお陰というわけでもないのでしょうが、なんとあっという間に本格上陸。東京・南青山にあるVIA BUS STOP内にショップを出しちゃいました！
いわゆるメゾンブランド好きでなくても、このバッグにはハマるはずです。
ぜひ一度チェックしてみてください！
PLACE : VIA BUS STOP 青山店
東京都港区南青 山5-3-2
1976年埼玉県生まれ。大学卒業後いくつかの出版社勤務を経て、2008年からフリーエディターとして活動。創刊時からファッションディレクターとして携わった「MEN’S Precious（小学館）」を、2020年をもって退任。現在は創刊100周年を迎えた月刊誌『文藝春秋』のファッションページを手がけるとともに、2022年1月にWebマガジン『ぼくのおじさん／MON ONCLE（http://www.mononcle.jp）」を創刊、新しいメディアのあり方を模索中。住まいは築50年のマンション、出没地域は神保町や浅草、谷根千。古いものが大好きで、ファッションにおいてもビスポークテーラリング、トラッド、モード、アメリカンカジュアル……。背景にクラシックな文化を感じさせるものなら、なんにでも飛びついてしまうのが悪いくせ。趣味の街歩きをさらに充実させるべく、近年は『ライカM』を入手、旅先での写真撮影に夢中。まだ世界に残された、知られざる名品やファッション文化を伝えるのが夢。
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