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映画のワンシーンのように履きたいブーツWild West

Western Boots 。僕の青春です。80年代初めにアメリカを旅した時。それは自身初めての海外旅行でした。NYC 〜 California までグレイハウンドで横断する一人旅でした。当時学生でクレジットカードも持たず、というか今のようにクレジットカードが普及していませんでした。私の両親も現金主義で持ってませんでした。そんな時代です。そんな貧乏一人旅での目当ての一つは El Paso , TEXAS の " Tony Lama " down town にある本店に行くことです。NYC の " Billy Martin's " でもちょっと浮気してしまいましたが……。当時アルバイトしていた " MIURA&SONS " でも売っていたのですが、その頃は日本での卸屋さんが一件しかなく ”BEAMS ”、” Baily Stockman "、" Sierra Madre " などのお店に行っても、どこも同じものしか置いていなかったのです。当時から " Lucchse "、" Rios of Mercedes " といった高級品も一部のお店では取り扱っていましたが、私の狙いは " Tony Lama " の本店で、日本にないような物を探す事。何日もバスに揺られ辿り着いた El Paso , TEXAS、そこは夢の世界とは程遠い荒れた街でした。リヲグランデ川を渡るとそこは MEXCO です。昔の西部劇映画を観ていると悪党が川を渡り MEXICO に逃げますよね。そんな感じの荒れた街です。NYC もその当時荒れていましたが、比べものになりません。映画『The Getaway』 Steve McQueen と Ali MacGraw の二人も MEXCO に逃げる前に El Paso , TEXAS に立ち寄り、ホテルで撃ち合いになるシーンは有名ですよね。やはりこの映画も西部劇映画の巨匠 Sam Peckinpah の作品だから MEXICO に逃げるんでしょうね。ワンパターンです。後に SantaFe , NewMexico で Ali Macgrew にお会いする機会がありました。この話はまた今度……。
話が逸れてしまいましたが、El Paso に着くなり " Tony Lama " に直行です。当時 DownTown Store , El Rey Store ともう一店は名前を忘れてしまいましたが、" Tony Lama " の直営店はこの3店舗だけだったと記憶しています。当然、全店制覇。でも品揃えは DownTown の本店がダントツです。" Tony lama " には Signature model , Gold label model , basic model の3種類あり縫製からレザー、ライニングに至るまで全く違います。日本で買える basic model には目もくれず、店内を掘り尽くします。見た事のないブーツばかりでパニック状態です。あれこれ値段を聞きながら、お財布と相談し、真っ赤なブーツとグリーンのリザードを購入。共に Gold label です。こちらの3店舗で購入したものには、店名と日付のスタンプが押されます。良い思い出になる素晴らしいサービスです。狙った Signature model アリゲーターの U-TIP ブーツが絶品でしたが、お財布と悩んだ結果、我慢しました。店員さんの話によるとオーダーのキャンセル品だそうで、店内はそういったスペシャル品がゴッソリありました。帰国後、無理してでも買っとけば良かったと後悔ばかり、頭の中はアリゲーターの U-TIP の事ばかりです。どうにも欲求を抑えられず、数年後再度 El Paso を目指します。僕のアリゲーターは待っていてくれました。大興奮しながら即購入です。大変気持ち良い買い物でした。今は履かなくなってしまいましたが、見てるだけでも絵になる Western Boots はなかなか処分できません。
以前やはり TEXAS のハンドメイドの最高級ブランド" Tres Outlaws "で、トゥー、カカト、筒のデザインから全て私がデザインし輸入しました。筒を短めの9インチにし、インレイを施しましたブーツは50年代の ACME Boots のように仕上げました。ここのブーツも良かったな〜。ファッションでたまに小さい波はあるのですが、ウエスタンブームは全く来ませんね。
来ないほうがいいのですが。。。。。