2013年の春夏シーズンにリリースしたジャケットには、1940年代頃のキーウェストの図を綿100％の素材に全面プリントをした。ついでにセットアップで着用できるようショートパンツもつくりました。丸洗いできる総柄のジャケットで、ピクチャープリントのハワイアンシャツのように着てみたい、なんなら中に柄のシャツを着たりするのも当時の気分だった。ロードムービのワンシーンで登場するチョイ役が着るジャケットの雰囲気が重要。ボスから口笛で呼ばれると、すっ飛んで来る。車のキーを投げ渡されて、駐車場に移動しに行く。今日の仕事はそれだけ。空いた時間はガムを噛みながら貧乏ゆすりしているアニキ風な着こなしも当時の気分だった。こんな感じの妄想が MOJITO のB面には常に存在する。それを押し殺しながら本来のコンセプトに基づきそのアイテムの取り扱い説明書たるものをつくる。着る人にとってはどうでもいいような尾鰭背鰭が重要で、僕の場合残念ながらこのB面が固まらないと次に進めない性分のようだ。先日読んだ本だか雑誌にこんなようなことが書いてあった。『・・・・したがって活字には、著者が書き表す文章の裏に隠された、敢えて書かなかった文章を読み解く面白さがあり・・・・』などと。なるほどねー。
そんなこと、できるかぁー！

SALUTE LIFE!