今回ご紹介するのは無骨な労働者靴 "GUIDI & ROSELLINI"です。皮は自社工場タンナーで作られる VACCHETTA を使用。VACCHETTA LEATHER とはアルプスで育ったステア牛の雌牛の原皮を使い、鞣しに化学物質を一切使わず、天然の植物性タンニンを使っています。イタリアのトスカーナ地方の伝統的なものです。日本国内で流れている VACCHETTA LETHER の殆どがこれではありません。皮は手作業で肉から剥がされ、肉厚調整をあえて行わず、薄い柔らかい部分は足首に、厚く硬い皮はカカト部分といった具合に使い分けられます。こういった部位によって異なる厚みのものを靴のパーツにカットできるのは極めて少ない熟練の職人だけです。神の技です。
どこかの間違いだらけのトラッドショップの靴オタクが VACCHETTA LEATHER は専用のクリームを塗らなければダメだとか言いますが、私は一切磨いたりしません。これだけの職人の手作業が入った究極の靴を大事に大事に履くなんて馬鹿な事はできません。ガンガン履いて皮から染み出す脂と土と埃が混ざり合い、だんだん黒ずんでいく様を見ていくのが至福の時です。うちの店ではあえて REVERSE(裏革)を指定してオーダーしています。これも履き込んだ時の黒ずみがよく出るからです。黒くギトギトの履き込んだ靴を靴オタクの口に突っ込んで、本当の履き方を教えてやりましょう。。。
1963年東京生まれ。SHIPSのディレクター兼バイヤーとして、1991年にParis、Marcel Lassance氏と契約を結び、代官山店オープン。また、2006年にSHIPSの別事業として、神宮前に「Le Globe」をオープンさせる。この事業は物件探し、店舗内装から商品のバーイングまで全て前淵が行う。2012年、SHIPS退社後、「rdv o globe(ランデヴー オー グローブ) / http://www.rdvoglobe.com」を渋谷区東にオープンさせる。「rdv o globe」という店名は、「Le Globeで逢いましょう」という意味で、前淵の「Le Globe」に対するオマージュが込められている。前淵の自分で着たい洋服という観点から輸入商材に加え、オリジナルコレクションを発表。店舗はお客様にゆっくり寛いで頂きながら買い物が出来るようにカフェを併設し、カフェ、アルコール、軽食を提供している。2013年、国内外の有名セレクトショップにコレクションの卸を行う。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。