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愛憎のスニーカーコンプレックス溺愛し続けているadidasのスエードスニーカー・フランス製

数年前の夏、眼に突き刺さるような陽射が強い日に、履けなくなったありとあらゆる靴を捨てた。身体と共に何故か成長し、足にサイズが合わなくなった靴がその大半だった。ゴミ袋に処分する靴を詰め込みながら、ナイキ、アディダス、ニューバランス、ナイキ、アディダス、ニューバランス・・と交互に順序よく特上鰻重のように重ねて詰め込む。捨てる時もややこしい性格が付いてまわるのだと改めて実感した。その一生一大の断捨離フェスティバルに唯一参加できなかったスニーカーが、20代前半から溺愛し続けている「adidasのスエードスニーカー」である。このスニーカーは今日まで見たり履いたりした靴の中で一番のお気に入り。しかも2番と雲泥の差をつけて1番。知る限り復刻版などを見たことがないので、恐らく人気がないモデルなんだろう。決して履きやすいスニーカーではなかったが、カントリーのプロポーションにタバコの衣を纏った超傑作だと僕は思っている。そしてこの「adidasのスエードスニーカー」の最大魅力はどんなスタイリングにも合わないこと。この一言に尽きる。そう簡単に外せない知恵の輪と似ている。僕のような凡人には解読不可アイテムである。永世定番のカントリーにはそれを超えられない魅力と色気があり、タバコにも他を寄せ付けない存在感と風格がある。それらをガチャポンしてこの世に送り出したアディダスのデザイナーに激しく敬意を表します。そしてこの「スエードスニーカー/adidas Kentucky 」の復刻を切に願います。夢が叶った暁には最大の魅力である『どんなスタイリングにも合わない』自前の定義を根底から覆すことができるスタイリングを某「 M 」ブランドで実現してみたいと思っております(笑)

発売時期は夏が吉。
眼に突き刺さるような陽射しで撮影。
タバコ色に合致するキューバとか。

SALUTE LIFE!