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とっておきのコーヒーPart 2 オーティス・レディング 『 Cigarettes & Coffee 』 の えっ⁉

最近、自身の英語ベンキョーの一環として、今までの人生で超聞きまくった楽曲の英語歌詞をじっくり味わいながら聞き直す・・・なんて作業を深夜にしんみり行っているのです。 JAZZY な LOVE SONG でツボにハマると結構良いっすね。惚れた腫れたに国籍無しなんだなー、なんて再確認してみたりね。さて、今回のコーヒーのお題に対し、オーティス・レディング 『 Cigarettes & Coffee 』の違和感について書かせていただきます。この1966年に発売された『 The SOUL ALBUM 』3曲めのこの曲を、今までに何万回聞いたか分かりません。ボクは SOUL 系の場合、スネアドラムをためて叩く曲が大好物なんです。ためるとは、ジャストのタイミングから0.1秒くらい遅れてパン!と叩く、黒人音楽にしかない独特のフィーリングなんですよね。オーティスの場合、バックはブッカー・T & MGズがつとめており、ドラムはアル・ジャクソン。彼はとてもシンプルなドラムセットで必要最小限の音しか叩きません。なのにこの 『 Cigarettes & Coffee 』のドラミングは鞭で打たれるくらいにビシ!ビシっ!と体に入って来るんです。同じためる系のドラマーとして、ローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツも有名で、『 LOVE IN VAIN 』もビシっと遅れて入ってきます。ためる曲って後悔、未練、放心、別れ、惜別・・・こんなシチュエーションが似合うんです。ポップさとは対局の、重く、深く、杭が地中に埋め込まれていくような感覚、これにオーティスの泣きのヴォーカルがシャウトする訳ですから、もうハートブレイク確定です。もうこの世の終わりです。ボクがこの曲に出会って30年、歌詞の内容はこんななんだろうと勝手に思っていたイメージは以下の通りです・・。(正直、歌詞カードなんて今まで見たことなかったんです。)
『夜明けまでは程遠い午前3時前、愛しの彼女と楽しいおしゃべり。タバコとコーヒー、そして彼女がいればもう何も要らない。しかし彼女は去ってしまった・・・。幸せだった頃の記憶の数々、でも彼女はもういない。過ぎ去りしエピソードが不意を突いて蘇って来る。』このやるせなさはソウルの雫となり、オーティスはその全てをマイクに注ぎ込む。アル・ジャクソンのスネアはボクには泣きながら膝を叩き、後悔の念に明け暮れるオーティスに見えたんですけど・・・。あの一言がなかったら・・みたいなね。しかし、この曲のまさかの正解は、ただただ幸せ全開、一点の曇りもないラヴ・ソングでした。悲しいオチもなく、酒も飲まず、午前2時45分にコーヒー飲みながらイチャイチャするカップルの曲でした。皆さんも是非この曲を感じてみてください! 曲調から幸福のかけらを読み取れないのは、ボクに何かが欠落しているのでしょうか?? わかりました。ボクもコーヒーを飲みながら人の幸福を素直に喜べる人間になれるよう、30年間の勘違いを反省シマース。(追伸・砂糖とミルクは君がいるから要らないよ、だなんて甘ーい事言われても伴奏とシャウトと歌詞の内容が合ってないんじゃないの?? 明らかにラストのフレーズ、オーティス泣き声じゃん!)