そもそもこのシェルパーカ、形を変えながら10年周期くらいで流行っているような気がしませんか?90年代のモッズリバイバルの頃は、バンド仲間のバイカー達がこぞってこれを着てポークパイハットで気取っておりました。00年代になると、美容系雑誌の「おしゃれキング」とその周辺の人たちによく見かけました。フードを装着して、首元のマジックテープをしっかり留めて顔をうずめつつ、コートのジッパーは全開でインナーを見せるような着こなしだったかと思います。そしてビッグシルエットの今年は、皆さん決まってフード無しのスタイル。それに男性より女性の方が着ていらっしゃるように思います。またよく見かけるのがライナーのみの着用。ユニクロの “ウォームパデットミリタリージャケット” が売れてる(らしい)のは、その象徴かと思います。
そんなこんなで何通りもの着方ができる便利すぎるコート。“モッズコート” と呼ばれたりもしますが、私が購入したきっかけは THE WHO でもなければ Oasis のリアムでもなく、“青島刑事” に他なりません。本当は M-51 のタイプが欲しかったんだけど、それだと絶対「青島!」って呼ばれるから敢えて M-65 にしたわけです。まあそれでも結局、着てった初日に言われたんですけどね。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。