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熱い男の防寒着意地でもダウンは着たくない

真冬の早朝に車を走らせていると、外苑前〜代官山あたりでよく目撃するのがファッション雑誌の撮影隊。これがまあ、男も女もそろって同じ格好してるんだ。●●●●●●のダウンに、テーパードしたスウェットパンツ、足元は●●●●●●●のスニーカー・・・。最近だったらボルサリーノ風のフェドラ帽をミックスしたりして。で、そういった撮影隊ってだいたい外苑前のいちょう並木前にいるんだよね。もうどんなシャシンがあがってくるのか、想像ついちゃうな!
(※誤解なきよう言いますとダウンを否定しているわけじゃなく、安易な選択肢としてのダウンがイヤなのです)
その点格好よくいうとクリエイティブな現場にしたいので、僕は撮影現場にはひとりでもおしゃれしていく派。だからどんなに寒くても、都会じゃダウンジャケットは着たくないんだな(ダウンを着るとビバンタムのように見えるからという理由では、断じてない)。もちろん、ウールのコートじゃ耐えられないほど本格的に寒い日はあるわけで、だからそんな朝には待ってましたとばかりに、ジョルジオ アルマーニのコートをタンスの奥から引っ張り出すのだ。
3年くらい前のセールで買ったこいつは、キャバルリーツイルを軽量化したようなウールを使った、クラシックな超ロング丈。しかもインナーには中綿を軽く挿入して、前身頃の裏側にはラビットファーを敷き詰めた、ド寒冷地仕様。普段はまったく出番がないほどに暖かい、毛皮恐るべしな一着である。ちなみにアルマーニは昨今の風潮を鑑みて毛皮の使用をストップしているので、この手のコートは今後希少な存在になっていくはずだ。早朝撮影のときはここぞとばかりにグッチのひざ丈ロングブーツやスエード製のキャップを合わせて、30’S英国ミリタリー的着こなしを楽しんでいる僕。現場ではちょっとした話題になってごキゲンなのだが、客観的に見るとそこそこ根深い軍事オタク。ロケが終わって昼下がりの六本木ミッドタウンに放り出されたときの場違い感は、なかなかにハードである。