6年間、日曜以外の6日間、鵠沼〜恵比寿のマイカー通勤。よく事故も無くこなしましたね。往復100キロですよ。娘が生まれ、保育園もなんとか決まり、何でも突っ込める通園トートってことで君を選びました。2003年の事です。明らかに世の中バブってましたね。最初の頃は肌着の着替え、大量のおむつ、除菌グッズ、バスタオル、荷物と言えばこんな感じでしたっけ?娘とともに保育園で毎日10時間を過ごしていたんですもんね。これに往復の3時間100キロの移動時間が加わって。いつも寝ている娘の傍らでいっしょに口を開けてましたね。
そうだ、思い出しました。雨の日に事務所から保育園まで左腕に娘、右手に傘なんだけど君の取っ手って微妙に短いんだよね。男は肩で持ちたくなるんだよ。あと5センチあれば肩でしょえるんだけどね。通園スタートの生後4ヶ月から6歳までの間の後半戦はますます荷物が重くなりました。園内で習い事なんかもありましたもんね。保育園だって10時間のカリキュラムを組むのは大変です。それらの道具も全部君の口の中にツッコミました。日本舞踊とか習字とか。夏場のプールの後のバスタオルなんかも重かったですね。よくもまあ壊れず頑張ったものです。取っ手に付けていたキーホルダーのほうが片っ端から壊れて行きましたね。そして遂に卒園です。とりあえず役目を終えた君をオーバーホールに出しておきました。底革の4つ端ペイント、表面のブリーチ、コシを持たせるコーティングを頼みました。新品とまでは行きませんが3年くらいは若返って戻ってきましたね。君のアンチエイジング加工代で LL Bean の定番トートが3個買えるなんて憎まれ口はたたきません。これだけ働いてくれた訳ですから。当然のご褒美です。是非、娘に子供が出来た時にはまた荷物を持ってやって下さい。それまではゆっくり休んでいて下さい。
見栄っ張りな父より。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。