…池袋で先輩たちと飲んだ帰り、この冬に買ったばかりのレザーグローブを遺失した僕は、東武線お客様センターの返答を聞いて胸を撫で下ろした。手袋って、よく失くすアイテムの代表格だし、気をつけてはいたんだけど…まぁ、酔っていたのだろう。これまで、東京の冬に手袋なんて大して必要性を感じたことがなかったので、(あくまでファッションアイテムとしての)フィンガーレスのニットグローブやムートン素材のミトンくらいしか持っていなかったが、夏にママチャリを買ったこともあり、やはり真冬の自転車生活にグローブは必須アイテム。
裏地無しのペッカリーなんてのも考えたけど、個人的には表にハンドステッチがメキメキ見えているのが好きではなかったので、もう少し控えめで華奢なルックスのものを昨年末に購入したのだ。さすがに、買って2ヶ月で無くしたら落ち込むところだった。そういえば、この前のクリスマスに妻へレザーグローブをプレゼントした。こちらは1940年代製(CC41)のDent's、ディアスキン、アンライニング。内側には“D”makeのステンシル。現在ではあり得ない超絶パターンを駆使して丁寧に作られている。自分で使いたいくらいの逸品だが、サイズはおそらくUK7~6 1/2くらいで妻にピッタリ。
なんなら、これを失くされた方が落ち込むなぁ…。酒飲みの妻は片方だけのレザーグローブを沢山持っているから…。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。