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アナログ好きが選ぶデジタルガジェット昭和の団らんを取り戻せ!Google Chromecast

我々 Amvar は、“昭和” を堪能した最後の世代ではないだろうか。“昭和” で連想するものは人それぞれだと思うが、家族でテーブルを囲んでテレビを観るというシチュエーションは、誰もが思い浮かべる旧き良き時代のひとコマだ。自らの経験を言えば、チャンネル決定はやはり父親主導で、スポーツ中継、時代劇、洋画劇場など、問答無用で父の趣味に付き合わされた。特に野球中継については、最後まで観たはずの試合をその後のスポーツニュースで必ずおさらいし、更に複数局でハシゴしていくのが恒例となっており、子供ながらも度々苛立っていたのを記憶している。とは言うものの、テレビを介して刷り込まれていった父の趣味は、間違いなく現在の自分の血肉となっている。ボンドガールのお色気シーンに気まずくなりながら観た『007』シリーズは、小学生の自分でも最高に面白かったし、ショーン・コネリーは今もずっと憧れのスターだ。また、情報番組を観ながら「またウソばっか言っちょる」とツッコミをいれていた父のテレビへの接し方は、偏った情報だらけの今のネット社会に対峙するのに、間違いのないワクチンになっている。
さて、今では自分が大人となり、有難い事に子供も授かっているわけだが、同じような家族の団欒が築けているのかといえば正直微妙なところだ。私の帰宅が遅くて時間がつくれないのが一番の原因だけれど、スマホ、タブレット等により個々で好きなものを観られる環境が出来上がっており、家族全員で同じテレビ番組に集中するという事がなかなか難しい状況だ。
ああ、我が家にも旧き良き昭和を!・・・それならば、と導入したのが今回の Google Chromecast 。テレビの HDMI 端子に差し込んで設定するだけで、Wi-Fi 環境にあるパソコンやスマホの映像を観られるというモノ。要は YouTube や動画アプリの映像をそのままテレビの大画面で観られるというわけだ。まずはじめは子供が興味を持ちそうなアニメから流してみる。自分も昔から大好きな『トムとジェリー』。単純にキャラクターの動きを観ているだけで面白い作品だから、それはもう幼い子供にもバカウケだ。そこでストーリーやその時代背景、登場するモノなどについて解説してあげれば、これでもうちょっとした団欒となる。うん、結果は上々。それからスポーツ、音楽といった親父趣味の映像へと流れてゆく。気分は DJ 。興味を持ってくれるものもあれば反応の薄いものもあるが、いくらかの世界観を共有できたはずだ。
恐らくは Apple TV でも Amazon Fire TV Stick でも同様の事が可能で、今回の Chromecast とどれを選ぶのかは個々の判断だろう。Amazon のが最も新しい機種なので色々と便利そうだが、多機能であればあるほどまた家族の趣味を分断する可能性が出てくるわけで、ウチの場合は今のところこの Chromecast で良かったという事にしよう・・・って、あれ?! Chromecast もいつの間にか新バージョンが出てんじゃん。うーん、日進月歩のデジタルモノについては、「いいアンバイ」を見極めるのが難しい。