その答えはすぐに見つかった。アメリカ海軍のために作られた Navy Chair (ネイビーチェア)である。1944年にアメリカ海軍の潜水艦と船で使用するためにアルミニウムの椅子 Navy Chair はの生産を開始された。アルミニウムのみを使用し、軽量、強靭、優れた耐久性を持つのだ。確かにコイツを手に入れたのは20年以上前だけど、何ひとつ変わらない姿で僕の重たい体重を支えている。
Navy Chair は、オールハンドメイド。アメリカで1点1点職人によって作り上げられるチェアは、アルミの冷たいイメージと裏腹にやわらかなフォルムと温もりがある。手作業によるポリッシュ仕上げは、1脚磨き上げるのに約8時間もかかるらしい。アート作品と言っても過言ではないレベルだ。スチールの3倍もの強度を持つと言われる Navy Chair は、孫の代まで使えるだろう。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。