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STORY

AUBERGE 渾身の5ポケットデニム到着!!

我がAUBERGE初となる5ポケットデニムの量産納品前先上げが到着いたしました。ちょっとここでウラ話を1つ・・・・・。元々細身の501タイプ(66モデルからの展開)というコンセプトから開発をはじめたこのモデル、生地幅はモチロン78センチ幅耳付き、よってアウトシームは伝統の耳使いになります。皆さん、想像してみて下さい。人間の体は腰・太ももから足首にかけて当然細くなりますよね?もし、デニム地で足を筒状に包んだらアウトシームが耳であれば一番腰骨の張っているポイントから地面まで生地の耳は直下したがるはずです。(下イラストの501タイプ前身参照)これが、テーパードパンツの型紙となると、大袈裟に言えば足にふわっと沿わせる為にソフトクリームみたいな形をしている訳です。(下のイラストの右下、テーパードパンツ前身参照)三角すいの逆さまですね。足のシルエットに生地・型紙が沿っている、すなわち体の構造に対して極めて自然な造形です。ソフトクリーム型テーパードなら、ムリが無いから変なシワもほぼ出ません。
しかーし!腰から直下する生地を耳を使いながら強引に足の側面に沿わせるとどうなるのか?全ての合わない辻褄が股間周りに歪みとなって現れるんです。世の中の501をベースにしたジーンズ(耳付き限定)を穿いてくるぶしをくっつける様に立つと大抵股間周りに縦方向に生地の余りシワが出るんです。このシワ、足を開くと完璧に消えてしまいます。ボクが24歳でデニム業界で駆け出しの頃、当時レプリカデニムメーカーのデザイナー兼社長だった方からこう教え込まれました。「501は労働着。馬に乗る為の物。裁断後の生地ごみ、縫う箇所を極限にへらして米国式合理性から考え出されたのが501製法。股間の縦シワ、尻の横シワは型紙の無理から来ている。着ていくうちにある程度は馴染む。イヤなら足を開くかスラックスを穿け。」なかなかドメスティック・バイオレンスな説明ですが当時、大先生は神でしたから、なるほどーと思って聞いておりました。そして月日は流れて25年、我がAUBERGEデニムでも当然このシワ問題をクリアしなければなりません。原型はボクが作りましたがここはユーロワーク型紙の巨匠の知恵を拝借する事にいたしました。「小林君はいっつも厄介な頼みばかりだね。2回仮縫いしちゃったよ・・・。シワ取りに一番重要な箇所、バランス見て調整しといたから・・・。」せっかくの超絶デニム素材なので、よくある無骨が売りの腰が張ってしまう501タイプではなく、洗練のスリムストレートにしたかったんです。逃げ場の無い細身で、501型を美しくまとめあげるにはなかなかの経験値を要します。使う生地も毎度変わりますしね。そうして完成したAUBERGEデニムの型紙、縫製はXX縫製を熟知された岡山の新見ソーイングセンターさん。流石パーフェクトな仕上がりです!今回、1stリリースのAUBERGEデニム使用素材は2種、写真1枚目の日本綿布製、限りなく50年代のXXの染め、ムラ形状に近づけたマニアックな1本。そしてもう1本は横シルク100%で深起毛をかけたラグジュアリーなモデルです。
こちらが横シルク100%バージョン。綾の奥がじわっと光って何とも言えないラグジュアリーなイメージ。この生地、きっとヨーロッパのハイブランド使いたがるだろーなー!もしそうなったらウン十万円上代に必ずなってしまう生地単価なんです・・・。次の写真が裏のシルク深起毛のアップです。昇天な肌さわりは是非店頭で!展開は8月末予定です。お待ちしております!!
Manabu Kobayashi

Slowgun & Co President小林 学

1966年湘南・鵠沼生まれ。県立鎌倉高校卒業後、文化服装学院アパレルデザイン科入学。3年間ファッションの基礎を学ぶ。88年、卒業と同時にフランスへ遊学。パリとニースで古着と骨董、最新モードの試着に明け暮れる。今思えばこの91年までの3年間の体験がその後の人生を決定づけた。気の向くままに自分を知る人もほぼいない環境の中で趣味の世界に没頭できた事は大きかった。帰国後、南仏カルカッソンヌに本社のあるデニム、カジュアルウェアメーカーの企画として5年間活動。ヨーロッパでは日本製デニムの評価が高く、このジャンルであれば世界と互角に戦える事を痛感した。そこでデザイナーの職を辞して岡山の最新鋭の設備を持つデニム工場に就職。そこで3年間リアルな物作りを学ぶ。ここで古着全般の造詣に工場目線がプラスされた。岡山時代の後半は営業となって幾多のブランドのデニム企画生産に携わった。中でも97年ジルサンダーからの依頼でデニムを作り高い評価を得た。そして98年、満を持して自己のブランド「Slowgun & Co(スロウガン) / http://slowgun.jp 」をスタート。代官山の6畳4畳半のアパートから始まった。懐かしくて新しいを基本コンセプトに映画、音楽等のサブカルチャーとファッションをミックスした着心地の良いカジュアルウェアを提案し続け、現在は恵比寿に事務所を兼ね備えた直営店White*Slowgunがある。趣味は旅と食と買い物。