10年前に買った F.lli Giacometti のサイドエラスティック・スリッポン、13年前にネペンテスで買った Needles 別注 Tricker's のセンターエラスティック搭載フルブローグ。
ローファーほど履き口が広く開いていないので、レースアップシューズのようにスーツスタイルに合わせても違和感なし。靴べらを使えば着脱も楽。セミフレアパンツ、ワイドラペルのスーツにポインテッドトゥも新鮮なバランスです。この日のスーツは ALAN SCOTT。
ワイドなパンツに合わせれば、レースアップシューズと同じ見え方に。
エラスティック付きシューズの代表と言えば、ビスポークシューメーカー George Clevery のモデル「 Churchill 」。足が悪かった英国首相ウインストン・チャーチルの為に作られたという、このイミテーション・シューレース付きのサイドエラスティック・スリッポンは通称「 Lazy Man (怠け者)」…って、いやいや。なんでもかんでも怠け者と呼びやがって!チャーチルもお父ちゃんも、ケッコー頑張ってんだぞっ!って声を大にして言いたくなります。
「 Lazy (怠惰な)」ではあんまりなので、「 Busy Man 」=「忙しい人」に呼び名を変えてみたら?とか。それはそれでセワシナイ、バタバタした感じがするか…。ともかく、着脱に大騒ぎを要しないエラスティックシューズには居酒屋で座敷に上がるときなども含め、色々と救われております。
1978年生まれ。熊本県出身。10歳の頃に初めて買ったLevi'sをきっかけにしてファッションに興味を持ち始める。1996年、大学進学を機に上京するも、法学部政治学科という専攻に興味を持てず、アルバイトをしながら洋服を買い漁る日々を過ごす。20歳の時に某セレクトショップでアルバイトを始め、洋服屋になることを本格的に決意。2000年、大学卒業後にビームス入社。2004年、原宿・インターナショナルギャラリー ビームスへ異動。アシスタントショップマネージャーとして店舗運営にまつわる全てのことに従事しながら、商品企画、バイイングの一部補佐、VMD、イベント企画、オフィシャルサイトのブログ執筆などを16年間にわたり手がける。2021年、22年間勤めたビームスを退社。2023年フリーランスとして独立、企画室「NEJI」の主宰として執筆や商品企画、スタイリング/ディレクション、コピーライティングなど多岐にわたる活動を続けている。同年、自身によるブランド「DEAD KENNEDYS CLOTHING」を始動。また、クラウドファンディングで展開するファッションプロジェクト「27」ではコンセプトブックのライティングを担当し、森山大道やサラ・ムーンら世界的アーティストの作品にテキストを加えている。
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