受注オーダーを取りまとめて工場依頼する最高の繁忙期に、自分用を忍ばせるのは実はなかなか難しいんです。どの材料が緊急的に不足するかも解らないので、流れを乱す様な私的な難しい依頼はしにくい訳です。するとベーシックな内容になりがちとなり、それじゃぁわざわざオーダーする程でもないな・・・なんてスキップしたりしがちなんですよね。なので今回は思いっきりギャンブルしてみました。イメージは「THE CLASH のジョー・ストラマーが着てそうな感じ。」ココ1点勝負です!!!

70年代の THE CLASH は結構フィフティーズなファッションで 2tone なシャツやJKなんかを良く着ておりました。また、シープ革専門のディラーから頂いた見本で表面コーティングを一切していないいわゆる素上げの白があり、これが最高の肌さわりだったんです。エルメスもビックリタッチ、吸い付く様なとはこういうことと言わんばかりのきめ細かさなんです。なので即採用!
そしてボディのカシミアは天下の宝刀、ロロピアーナの100%の黒を使用。乾いているのにヌレヌレなビジュアル!そしてふわっと見えるモアレ柄が高級感に輪をかけております。日本人にとっての黒という色はとても特別で、例えばフォーマルのウール地には炭(カーボン)を練り込んでまでも特濃の黒にしたい民族なんですよね。その点、イタリアは意外とゆるく、我々から見ると、いわゆるスミ黒(チャコール)位でOKな国民性なんです。並べると一目瞭然に濃度が出てないんですよね。スーツ地の黒は。ただこのロロピアーナの光沢系獣毛ブラックは深い深い!真っ黒なんです。これはイイ!最高です。テキスタイルネームもイタリアから送ってもらってましたのでシッカリ付けさせていただきました。そして裏地!!通常はファーの生地を使うのがオーダー会のデフォルトですが、店頭接客用を考えるとシルク位でちょうど良いんです。なので秘蔵のシルクプリント生地を出動させました。こちらイタリア製ジャンニ・ビンダ社の超多配色ペーズリー!色数を数えるのもうんざりする程のシロモノです。
で、お宝ついでにこちらのファスナー、ミリタリー界では伝説の今は亡き「 CROWN 」のスプリングジッパーの50年代デッドストックを使ってみました。亜鉛合金の歯は今では作られていない熱圧着式でスライド感も軽く無骨で最高の雰囲気です・・・・。

多分春まで着倒した頃には純白シープがだいぶ汚れてくると思いますが全然気にしません。どうしようもなくなりかけたら MIS FITS カスタムで「デザイン的汚し」を更に加えてサイコビリーライダースとなり、ボクのオーダーの本来のゴールとなる予定です。こんな感じで代官山の直営店 WHITE では、今後この様な一般的に受けてもらえない様なアイテムのオーダーメイドシステムを只今構築中です。あの禁じ手、この禁じ手なんでもアリのフリーダムショップを1階の入り口脇にオープン予定です。古物商小林のスーパージャンク、レア古着、お宝書籍、そしてカスタム&リメイク&オーダーシステムと決して飽きる事のない約8畳ほどの空間に御期待下さい!!

















