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STORY

ボクのカスタムオーダー『白&黒 GINZA ライダース』到着!

足掛け5ヶ月に渡るスロウガン・オーダーイベントでご注文いただきました、約200名のお客様にお約束通りの年内納品、お引き渡しを完了させていただきました。今回は生地数が多かった事と、新型『 GINZA ライダース』が登場したことで1日あたりの作業進行量が読みにくく、多少バタバタしましたが、皆の頑張りで何とか完納させていただきました。ご注文本当にありがとうございました!そして、私めも GINZA ライダースを今回依頼しておりましたが、とにかくお客様納期優先で最終着手にしておりました。その1着が遂に恵比寿の事務所に初荷で届いたのです!


受注オーダーを取りまとめて工場依頼する最高の繁忙期に、自分用を忍ばせるのは実はなかなか難しいんです。どの材料が緊急的に不足するかも解らないので、流れを乱す様な私的な難しい依頼はしにくい訳です。するとベーシックな内容になりがちとなり、それじゃぁわざわざオーダーする程でもないな・・・なんてスキップしたりしがちなんですよね。なので今回は思いっきりギャンブルしてみました。イメージは「THE CLASH のジョー・ストラマーが着てそうな感じ。」ココ1点勝負です!!!


70年代の THE CLASH は結構フィフティーズなファッションで 2tone なシャツやJKなんかを良く着ておりました。また、シープ革専門のディラーから頂いた見本で表面コーティングを一切していないいわゆる素上げの白があり、これが最高の肌さわりだったんです。エルメスもビックリタッチ、吸い付く様なとはこういうことと言わんばかりのきめ細かさなんです。なので即採用!


そしてボディのカシミアは天下の宝刀、ロロピアーナの100%の黒を使用。乾いているのにヌレヌレなビジュアル!そしてふわっと見えるモアレ柄が高級感に輪をかけております。日本人にとっての黒という色はとても特別で、例えばフォーマルのウール地には炭(カーボン)を練り込んでまでも特濃の黒にしたい民族なんですよね。その点、イタリアは意外とゆるく、我々から見ると、いわゆるスミ黒(チャコール)位でOKな国民性なんです。並べると一目瞭然に濃度が出てないんですよね。スーツ地の黒は。ただこのロロピアーナの光沢系獣毛ブラックは深い深い!真っ黒なんです。これはイイ!最高です。テキスタイルネームもイタリアから送ってもらってましたのでシッカリ付けさせていただきました。そして裏地!!通常はファーの生地を使うのがオーダー会のデフォルトですが、店頭接客用を考えるとシルク位でちょうど良いんです。なので秘蔵のシルクプリント生地を出動させました。こちらイタリア製ジャンニ・ビンダ社の超多配色ペーズリー!色数を数えるのもうんざりする程のシロモノです。


で、お宝ついでにこちらのファスナー、ミリタリー界では伝説の今は亡き「 CROWN 」のスプリングジッパーの50年代デッドストックを使ってみました。亜鉛合金の歯は今では作られていない熱圧着式でスライド感も軽く無骨で最高の雰囲気です・・・・。


多分春まで着倒した頃には純白シープがだいぶ汚れてくると思いますが全然気にしません。どうしようもなくなりかけたら MIS FITS カスタムで「デザイン的汚し」を更に加えてサイコビリーライダースとなり、ボクのオーダーの本来のゴールとなる予定です。こんな感じで代官山の直営店 WHITE では、今後この様な一般的に受けてもらえない様なアイテムのオーダーメイドシステムを只今構築中です。あの禁じ手、この禁じ手なんでもアリのフリーダムショップを1階の入り口脇にオープン予定です。古物商小林のスーパージャンク、レア古着、お宝書籍、そしてカスタム&リメイク&オーダーシステムと決して飽きる事のない約8畳ほどの空間に御期待下さい!!
Manabu Kobayashi

Slowgun & Co President小林 学

1966年湘南・鵠沼生まれ。県立鎌倉高校卒業後、文化服装学院アパレルデザイン科入学。3年間ファッションの基礎を学ぶ。88年、卒業と同時にフランスへ遊学。パリとニースで古着と骨董、最新モードの試着に明け暮れる。今思えばこの91年までの3年間の体験がその後の人生を決定づけた。気の向くままに自分を知る人もほぼいない環境の中で趣味の世界に没頭できた事は大きかった。帰国後、南仏カルカッソンヌに本社のあるデニム、カジュアルウェアメーカーの企画として5年間活動。ヨーロッパでは日本製デニムの評価が高く、このジャンルであれば世界と互角に戦える事を痛感した。そこでデザイナーの職を辞して岡山の最新鋭の設備を持つデニム工場に就職。そこで3年間リアルな物作りを学ぶ。ここで古着全般の造詣に工場目線がプラスされた。岡山時代の後半は営業となって幾多のブランドのデニム企画生産に携わった。中でも97年ジルサンダーからの依頼でデニムを作り高い評価を得た。そして98年、満を持して自己のブランド「Slowgun & Co(スロウガン) / http://slowgun.jp 」をスタート。代官山の6畳4畳半のアパートから始まった。懐かしくて新しいを基本コンセプトに映画、音楽等のサブカルチャーとファッションをミックスした着心地の良いカジュアルウェアを提案し続け、現在は恵比寿に事務所を兼ね備えた直営店White*Slowgunがある。趣味は旅と食と買い物。