Paraboot の CHEVERNY 。ビームスではトランクショー期間のみの販売でした。別売のキルトも Made in France 。
ギリータイプのシューズに見えますが、実際には外羽根のプレーントゥにギリー風デザインを無理矢理に乗せた感じ。実はこのモデル、その昔 John Lobb のコテージラインで存在したものを、 Paraboot 日本代理店 RPJ 社の敏腕営業マンD氏が復刻させた逸品。先日当店で開催された Paraboot のトランクショーでこれを入手した僕はキルティタンと呼ばれる別売の「飾りベロ」を装着して楽しんでいます。ギリーもキルトも元を辿ればゲール/ケルト文化に行き着くのでしょうか。シューズのブローギングもそうですが、ぬかるみの多い彼の地で育まれたデザインです。キルティタンがそもそもはベロ( Tongue )のないギリーの泥除けとして機能していたのかどうかは定かではありませんし、そもそもこの靴にはベロが付いてるし…。ともかく、この組み合わせ、色々な点で辻褄が合いそうで合わない、突っ込みどころが満載のナンセンス感が気に入っています。ありそうで意外とないキルト付きギリープレーントゥ。まぁ、製品化されないのもよく分かる気がします…(笑)「ありそうで意外とないもの」なんて、世の中にそもそも需要がないから「ない」のかもしれません。ペットボトルの白湯も然り、完全に自己満足の世界です…。
ブローギングがないだけで新鮮な印象に。
ちなみに前半部分の先輩社員「俺」は断じて僕(鶴田)ではありませんし、全てはフィクションです。
1978年生まれ。熊本県出身。10歳の頃に初めて買ったLevi'sをきっかけにしてファッションに興味を持ち始める。1996年、大学進学を機に上京するも、法学部政治学科という専攻に興味を持てず、アルバイトをしながら洋服を買い漁る日々を過ごす。20歳の時に某セレクトショップでアルバイトを始め、洋服屋になることを本格的に決意。2000年、大学卒業後にビームス入社。2004年、原宿・インターナショナルギャラリー ビームスへ異動。アシスタントショップマネージャーとして店舗運営にまつわる全てのことに従事しながら、商品企画、バイイングの一部補佐、VMD、イベント企画、オフィシャルサイトのブログ執筆などを16年間にわたり手がける。2021年、22年間勤めたビームスを退社。2023年フリーランスとして独立、企画室「NEJI」の主宰として執筆や商品企画、スタイリング/ディレクション、コピーライティングなど多岐にわたる活動を続けている。同年、自身によるブランド「DEAD KENNEDYS CLOTHING」を始動。また、クラウドファンディングで展開するファッションプロジェクト「27」ではコンセプトブックのライティングを担当し、森山大道やサラ・ムーンら世界的アーティストの作品にテキストを加えている。
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