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STORY

無地至上主義に喝!というか反動!文化遺産を身に纏う・・・冬の超絶・色・柄コーディネイト byかつてのラルフローレン。

この冬、なんとなーくマイブームで、ついつい古着屋さんで衝動買いしてしまったのが写真のようなラルフローレンの手編みニット達。ここ数年の80〜90年代ブームも相まって、ほんとに何となーくノスタルジーで買ってしまったのだ。柄もネイティブ物(インディアン的というかラグ調とでもいうか)限定。でも、巷では既に90年代の熊の編み込みのラルフのニットが流行ってる様子ですね。で、今回最初に買ったのが写真の左端、わずか3年で消滅した80年代末の『 POLO COUNTRY 』の物。いやー素晴らしい。ウワサによると、80年代にローレン先生はシェットランド地方のニットを復活すべく大規模な仕掛けをされたそうで、これによりスクールニットの様な丸首のシェットランドセーターは大ブレイク!日本でも渋谷の中高生達の非公式制服となり、あるセレクトショップではこのニットがきっかけで財を成し、企業拡大の礎となった。なんてお話も伺った事があります。


このポロ・カントリーもシェットランドの糸で出来ています。冷静に考えると正直、かゆいです。カシミヤやアルパカ、はたまたフリースなんかに慣れしてしまうと、羊毛セーターの、特にシェットランド系のジョリッとした風合には慣れと根性、忍耐が必要ですね。しかし、糸としては強いんですねー。30年経過してもびくともしてません。今シーズン、ボクはこれらのネイティブ柄に自分でカスタムした501を合わせています。普段ジャストでウエスト32インチですが、ムチムチ501にネイティブニットは最もやってはいけない危険なプレイです。なので、最近の常用カスタム501のウエストは8インチアップの40インチです。このくらいあると、ヒップ寸が絶妙なボリュームで、裾幅を17~18センチに絞ると最高に今シーズンの気分になれるんです。あと、もう1つ、ラルフついでにロゴキャップね。それもこのクラウン部分が超浅く、つばがクルンと反ってるチノパン素材のやつ。色は白か、チノパンベージュがお約束でバレンシアガ的なハイブランドの企画チームはけっこうこれベースでイッテますね。謙虚なワンポイントも大人といては落としどころな気がしてます。それにしても、手編みのニットって凄いですよね。オーラが。この時代のラルフ・ネイティブハンドニットの超絶カラーリングはもはや文化遺産を身に付けているようです。コンディションの良い古着も枯渇気味。お好きな皆さん、ラストチャンスですよ。
Manabu Kobayashi

Slowgun & Co President小林 学

1966年湘南・鵠沼生まれ。県立鎌倉高校卒業後、文化服装学院アパレルデザイン科入学。3年間ファッションの基礎を学ぶ。88年、卒業と同時にフランスへ遊学。パリとニースで古着と骨董、最新モードの試着に明け暮れる。今思えばこの91年までの3年間の体験がその後の人生を決定づけた。気の向くままに自分を知る人もほぼいない環境の中で趣味の世界に没頭できた事は大きかった。帰国後、南仏カルカッソンヌに本社のあるデニム、カジュアルウェアメーカーの企画として5年間活動。ヨーロッパでは日本製デニムの評価が高く、このジャンルであれば世界と互角に戦える事を痛感した。そこでデザイナーの職を辞して岡山の最新鋭の設備を持つデニム工場に就職。そこで3年間リアルな物作りを学ぶ。ここで古着全般の造詣に工場目線がプラスされた。岡山時代の後半は営業となって幾多のブランドのデニム企画生産に携わった。中でも97年ジルサンダーからの依頼でデニムを作り高い評価を得た。そして98年、満を持して自己のブランド「Slowgun & Co(スロウガン) / http://slowgun.jp 」をスタート。代官山の6畳4畳半のアパートから始まった。懐かしくて新しいを基本コンセプトに映画、音楽等のサブカルチャーとファッションをミックスした着心地の良いカジュアルウェアを提案し続け、現在は恵比寿に事務所を兼ね備えた直営店White*Slowgunがある。趣味は旅と食と買い物。