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STORY

たぶん東洋一のアフタヌーンティー体験記 イン 香港 ペニンシュラ ホテル (後編)

さて、究極の3段お重、どこから頂くべきなのか? 小林家は一発で優先順位を見抜きました。ハイ、ココからです。


2段め、サンドイッチゾーンなのです。この3段のうち、最も表面の乾燥が気になるな‼ と3人同時に判断、そして誰が指示する訳でもなく、無言のまま食べ始めました・・・。


俺的には2段めのベストアイテムはこちら、サーモン&サワークリームサンド。サーモンの燻味は風味程度、塩分とサワークリームで切れ味バツグン。お味もですが見た目が素晴らしすぎました。しかしサイズには泣けました。2人用を3人で食べる・基本2個づつ・個体小さい・これは、いざこざの元なのですが・・・。


コレもいい感じです。ピタパン系形状の間に、ジャンボン・ドゥ・パリを塊で挟み込んでおります。うっすら白く見えるのは、マヨネーズの中にマスタードを溶かし込んだ物で、これまた絶妙な酸味、塩味、そしてパンの風味でございました。香港のパンの水準はすこぶる高く、決してフランス・ドイツ式を追わず、日本と類似の菓子パン方向に独特の進化を遂げておりますね。甘いパンがお得意なのかな? ちなみに香港ではパンのことを餅と言います。

その他、拡大写真はございませんが、一番右はニンニクのキッシュ、一番左はキュウリとサワークリームのサンドでした。にんにくキッシュもオーブンで焼かれたにんにくが最高に食欲をそそりました。 そして次の段はこちら・・・


3段目レーズンスコーンコーナーです。スコーンの場合、含有水分がキモで、少なすぎると口の中の唾液をすべて奪い取られ歯と歯茎にこびり付く・・そんなご経験をお持ちではないでしょうか? こちらペニンシュラ・スコーンは一味違います。しっかり形を保持しながらも充分な水分量です。生地の甘さも丁度よく、オリジナルのストロベリージャム、サワークリームとの相性も完璧です。


こちらは人数3に対して4つありましたので、非常に円満な3段目となりました。



ここでセットの紅茶に触れておきましょう。基本、2人用をオーダーすると「ペニンシュラ・オリジナルブレンド」と言う名のダージリンが参ります。我々は3人でしたので、このペニンシュラブレンドを追加いたしました。70香港ドル(約1,100円)でした。コレだけ出すならもっと美味しいダージリンはあるのになーなんて知ったかぶりは申しません・・・。個性がないぶん、ストレートでもミルク入でも問題なく頂けました。


そして、ラストの1段目となりました。実は、ココにきて割りとお腹いっぱい信号が3人同時に点滅し始めました。濃い目の味を少量ずつ数珠つなぎで時間をかけると、満腹中枢に早めに来るようです。

とはいえ、ホテルに持ち帰り全ていただきましたのであしからず。ケーキ左からオレンジのムース、チョコレートケーキ、ココナッツ&レモンクリームケーキ、そしてメレンゲではなくレモンムースケーキでした。全てに渡り甘さは控えめ、チョコレートアイテムなど、ちょっと控え過ぎかなーなんて感じました。ドイツとは真逆の見た目もお味も軽いプチケーキでした。


お持ち帰りを頼むと、嫌な顔ひとつせず快く箱詰めいただきました。


そして戦いは終わりました。チェックを頼むと、2人用セット + ペニンシュラブレンドティーで800ちょい香港ドルでした。約13,000円ですね。

まあ、雰囲気6割味4割くらいの印象が残りました。不快な思いは全く無く、心配り等のホスピタリティーはとても良かったです。趣向をこらしたスイーツの数々を、目と舌で楽しみながら優雅に楽しむ午後のお茶会。行列の真横のテーブルにならなくて良かった・・。ペニンシュラに御宿泊か香港滞在時間に余裕のある方は、是非お試しあれ~! 完

前編はコチラ!→「きっと東洋一のアフタヌーンティー体験記 イン 香港 ペニンシュラ ホテル (前編)
Manabu Kobayashi

Slowgun & Co President小林 学

1966年湘南・鵠沼生まれ。県立鎌倉高校卒業後、文化服装学院アパレルデザイン科入学。3年間ファッションの基礎を学ぶ。88年、卒業と同時にフランスへ遊学。パリとニースで古着と骨董、最新モードの試着に明け暮れる。今思えばこの91年までの3年間の体験がその後の人生を決定づけた。気の向くままに自分を知る人もほぼいない環境の中で趣味の世界に没頭できた事は大きかった。帰国後、南仏カルカッソンヌに本社のあるデニム、カジュアルウェアメーカーの企画として5年間活動。ヨーロッパでは日本製デニムの評価が高く、このジャンルであれば世界と互角に戦える事を痛感した。そこでデザイナーの職を辞して岡山の最新鋭の設備を持つデニム工場に就職。そこで3年間リアルな物作りを学ぶ。ここで古着全般の造詣に工場目線がプラスされた。岡山時代の後半は営業となって幾多のブランドのデニム企画生産に携わった。中でも97年ジルサンダーからの依頼でデニムを作り高い評価を得た。そして98年、満を持して自己のブランド「Slowgun & Co(スロウガン) / http://slowgun.jp 」をスタート。代官山の6畳4畳半のアパートから始まった。懐かしくて新しいを基本コンセプトに映画、音楽等のサブカルチャーとファッションをミックスした着心地の良いカジュアルウェアを提案し続け、現在は恵比寿に事務所を兼ね備えた直営店White*Slowgunがある。趣味は旅と食と買い物。