寒くなると、身に付けたくなるのがウールタイ。体感温度を左右するような防寒性は特にないんだけど、シルクタイにはない野趣溢れる素材感が心地よく、ツイードやフランネル、ニットなど秋冬素材の衣服が好きな僕にとっては冬のコーディネートを楽しくしてくれる必須アイテムになっている。勿論、ネクタイ自体が好きなのは言わずもがな。
衣装部屋から手持ちのウールタイをザッと集めたところ、こんな感じのバリエーション。Brooks Brothers、Hermès、R/L、Old England、Marcel Lassance…などなど、ウールやカシミアの発色を生かした柄物が多い。素材はウールサージからフランネル、ヘリンボーンツイードまで様々。他にもペイズリープリントのものや東北の手織りツイード、ブークレの黒無地などがあった気もするが、どこにいったかな…。ネクタイ置き場がぐちゃっとしていてよく分からない。
この日、身に着けたのはOld Englandのチェックタイ、カシミア100%・英国製。ホームスパンツイードのスーツやファーベストを合わせて冬らしい素材感を存分に楽しんだ。野良犬みたいなNAMACHEKOのファーがアクリル製だってところも、いい意味で嘘っぽくて気に入っている。
ウールタイは表情や発色が柔らかく、必ずしもジャケット着用でなくともカーディガンやブルゾンと合わせても楽しめる分だけ、普段使いにも向いていると思うのは僕だけだろうか。そもそも、普段からタイドアップする人なんて今時では極少数派だろうけど、好きなものは好きなんだから、人に迷惑をかけない範囲内で勝手に楽しみたいと思う。ただでさえ現代人の洋服は合理化の中で形のバリエーションが減り始めているわけなので、(スエード靴やツイードのように)素材感で差別化できるアイテムがクローゼットに少しでも入っていると、日々の装いに楽しみが増えるというものだ。「ビジネスではネクタイを付けなくなった」という人ほど、楽しめるような気がするウールタイ。クラシックなドレススタイルにこだわる必要すらないと思うので、スエードのGジャンやコーデュロイブルゾンのインナーに、なんならスウェットパーカ+B.Dシャツに?気軽なカジュアルアイテムでも全然平気。あくまでも「洋服好きな人」向けのオススメにはなるけれど、是非一度お試しあれ。そうそう、2021年12月の半ばから東京・外苑前にあるセレクトショップ「MANHOLE」の中で働き始めました。ここの店内で撮影すると、上の写真のようにドラマチックな見え方になるのだけれど、僕の内容は相変わらずといったところなので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。














