只今、岡山出張より自宅へ戻って参りました。いやー、今回は凄かった。お伺いしたテキスタイルメーカーさんの技量があまりに業界内でも突き抜けているので、打ち合わせ自体が最高のエンターテイメントと化しました。例えばこの写真のビングクロスビーjkの1インチ間の織糸の数を専用ルーペでカウントする日本綿布の鳥羽部長! 質問に対する答えには創業1917年以来の重みと経験値がずしりと鼓膜に響きます。部長解説付きの工場設備の内部見学の時などは兼ねてから疑問に思っていたリーバイス ・アモスケイグ期のロープ染色特許前の生地作りの考察やXXデニムのムラ形状の秘密、織り密度の話など、テレビ番組じゃないけど、これはまさに世界一受けたい授業といったところ。恥ずかしながらボクは小学生の質問ラッシュのような状態になってしまいました。そんなボクが個人的に一番刺さったポイントは、鳥羽部長のビングクロスビー分析が極めて冷静で私見を挟まず、事実のみをひたすら羅列する語り口!ココでした。LEVIS VINTAGE LOVERが3人集まると、こんな40年代のデットストックがあった日には目がハートマークになってしまい、ひたすらこの個体を神格化&やっぱいいっすね、コレ!っとまあこんな軽い感じの感想を言い合って終わってしまうのが関の山なんです。この1着が絶対的な神であることは確定してる訳だし、本物であれば盲目的に愛を注ぐチャンネルに自動的に入ってしまうんですよね〜 LOVERは。
なので部長のクールなXX分析は極めて理論的で聞き入ってしまうんです。あえてヴィンテージXXデニムが凄いというスタンスを前提に置かず、同じような糸番手、打ち込みの標準的な国産耳付きデニムと並列に比較して何が違うのかを浮き彫りにしていく解説なんです。
というわけで、日本綿布・鳥羽部長の元にAUBERGEとして希望するXXアイデアの全てを注入した依頼を置いて帰ってまいりました。12月中頃には試織が上がる予定です。持ち込んだ時価評価価格100万超えのビングクロスビージャケットは日焼けした横糸再現のために現場に託して参りました。1947年製XXデニムのAUBERGEバージョン、2022秋冬にお目見えいたします!乞うご期待!!


















