初めてポールハーデンの商品(まずは靴)を見たときの衝撃は今でも忘れられません・・・
ちょうど90年代初頭からボクはCHIPIEというフランスのジーニングカジュアルブランドでお世話になっておりまして、フレンチ目線のアメリカンヴィンテージがボクのプロダクトのお題目でした。中古加工全盛でイタリアのリプレイグループやストーンアイランド、CPカンパニーそんなヨーロッパからの商品の雰囲気を日本の生産システムで表現?再現?がボクの仕事でした。インポートものには色気があるが日本製は生真面目だがなんか味が足りない的な評価を日本のバイヤー人から常に頂いておりました。
「ドメスティック」とは、今では輝かしいハイクオリティーな日本製!みたいな使われ方ですが、当時は薄味の百貨店平場感のある商品!と言ったネガティヴな意味でした。そして90年代中頃、このブランドの台頭を見せつけられ、決定的に打ちのめされることとなったのです。それが英ポールハーデンと米RRLでした・・・。古着の再現力、ジオラマと言っても過言ではないほどの作り込み、それがしっかりモードに昇華している様をみるにつけ、多少芽生えかけていたプロダクトへの自信みたいなものが砂の城の如く、波の侵食と共に崩れ去って行ったのでした・・・・。齢27の頃でした。


















