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青色のファッション、小物、文房具ブルースエードシューズ

ブルースエードシューズといえば、なんといってもカール・パーキンスがつくって、エルビス・プレスリーがカバーしたロカビリーの名曲である。僕はまったく世代じゃないのだが、高校3年生のころに「ネオロカビリー」(ネオロカ)的な格好をごく短期間嗜んだもので、ちょっとくらいは覚えている。「何をしたっていいけれど、俺のブルースエードシューズだけは踏んでくれるな♪」てなやつね。
1990年代初頭、埼玉のなんちゃってネオロカの足元は、レッドウイング(貧乏人はホーキンス)のエンジニアブーツかリーガルのサドルシューズの二者択一。ブルースエードシューズなんて選択肢は全くないし、そもそもまだ黒や茶色以外の革靴をお店で見たこともなかった。当時はネットもなかったし、地方の情報に疎い少年たちは、「ハッシュパピーとか、ウォークオーバーみたいなヤツなのかなあ?」なんて想像するしかなかったのだ。
あれからはや20年。ネットサーフィン中にラスベガスにあるエルビス博物館の写真を見ていたら、うわわ、彼が履いていたブルースエードシューズが展示されているじゃない! しかも僕が持っているアンダーソン&シェパード×マノロ・ブラニクのコラボレートシューズにそっくりで、二度びっくり。
カール・パーキンスがつくった「 Blue Suede Shoes 」は、靴というちっぽけなものにかける若者たちの譲れないこだわりや、青くさい反逆心を描いたロックンロールの名曲なのだが、大人になった僕はそんな精神性なんてひとかけらも持ち合わせてやしないのに、700ポンドもするこの靴を気軽に買っていたわけだ。しかも、去年は下戸なのにしこたまビールを飲んでしまい、この靴を●●まみれにしてしまっていた・・・。プレスリー、申し訳ない。
すっかり汚れちまったブルースエードシューズを前に、ため息をつく41歳。