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いま、着たいデニム。2017年のFDG(エフデジェ)

春先になると、ベージュのステンカラーコートジーンズ、みたいな格好がしたくなる。・・・のだが、実際に合わせてみるとどうもしっくりこなくて、結局のところ毎年諦めてしまう。なんというか、ビッグシルエットのベージュのコートに、リーバイス的シルエットや色のジーンズを合わせてしまうと、ちょっと重たく見えてしまうのだ。
そうなると、もしかしたら、もしかしたら・・・歴史の闇に葬られていたコイツらの出番が来たのかもしれない。そう。国産ジーンズの帝王ことエドウイン様の「インターナショナルベーシック」シリーズである。(写真は『POPEYE』1988年4/6日号より)
右から「アメリカンクラシックジッパー」「アメリカンクラシックS—ボタン」「イタリアンクラシック」「フレンチクラシック」「ロンドンクラシック」「スーパーニュートン」「ニュートンスリム」「クラシックストレート」「アメリカンベーシック」「ロンドンスリム」「スーパーロンドン」と、いずれ劣らぬ猛者ぞろい。ケミカルほどではないがちょっと不自然なストーンウォッシュによるブルーが、なんともいえない春らしい軽さを醸し出しているじゃないか! 確か僕は中学2年生くらいまで「ロンドンスリム」をはいていたような気がするが、その他は未体験。40歳のオジサンには「ロンドンスリム」のピタピタ感はさすがにしんどいけれど、「イタリアンクラシック」「フレンチクラシック」あたりは、普通にオールデンチャーチあたりの革靴に合いそうだ。さらに「スーパーニュートン」のボンタンシルエットなんて、真剣でセレクトショップにあったら買ってしまいそうだ。このあたりに今季の「マッキントッシュ×ヴェトモン」や「バーバリー」から出ている、ビッグシルエットのコートを合わせたら、さぞかし格好いいだろう。これぞ2017年のFDG(エフデジェ※わからない人は増田海治郎さんの『渋カジが、わたしを作った。 団塊ジュニア&渋谷発 ストリート・ファッションの歴史と変遷』(講談社)を買おうね)なのかもしれない!
ジーンズってどうしてもリーバイス史観が主流になってしまい、その他の傍流は忘れ去られてしまいがちだけれど、こういった時代の徒花的ジーンズだって、捨て難い魅力を放っていると思うのだ。どこかにこういう古着が売ってる店、ないかな?