簡単に持ち運べるギターや、そこかしこに設置してある鍵盤楽器に比べ、ドラムセットというものはなかなか触れ合える機会が少ない。じゃあ購入すればって事で自宅に置いたところで、防音設備が無ければどうしようもない。もちろんリハーサルスタジオに行けば済む話なんだけど、そういう事では無いんだなあ・・・例えば、ソファーで寛ぎながらつま弾くアコースティックギターのような感覚で、ドラムという楽器を楽しめたらいいのになあと思うのである。
前置きが長くなったが、カホンという楽器はそういうドラマー特有のジレンマを解消してくれるスグレモノだ。元々は民族音楽やフラメンコ用のパーカッションなんだけれども、最近は “簡易ドラム” 的な使われ方をよく見かける。スナッピーの効いた高音と重めの低音が簡単に出せるおかげで、たった一箱でスネアドラムとバスドラムの両方を表現できるのだ。しかも普段はちょっとしたチェアとしてリビングに溶け込めるので、日常のふとしたタイミングで叩くことができる。カホンさえあれば、ドラムという楽器がグッと身近になるのである。
今回、パーカッション好きの友人らと公園に集まって “タイコの会” なるものをひらき、持ち寄った打楽器を思い思いに演奏した。それに合わせて購入したのがこのカホン、Pearl の Boom Box Cajon である。音楽好きならご存知かと思うが、Pearl とは主にロック系のドラムセットでお馴染みの日本の楽器メーカーだ。ロック・ポップスのドラムとしての用途ならば、そういう音を知り尽くしたこのメーカーの商品が丁度いいと思ったのである。実際にこの Boom Box Cajon は低音がよく出る作りになっていて、ハードロック的なニュアンスにも対応できそう。右手がバスドラムになるという事はそれだけでも面白い事で、足では上手くできなかったこと、例えば Led Zeppelin の『Immigrant Song』なんかもノリノリで演れちゃうわけだ(笑)いわゆるラテン系の乾いた音は求められないけれども、今回のような用途ならとてもいいアンバイの一台。楽器経験がない方でも楽しめるのがこういうパーカッションの良さだと思うので、気になる方は是非お試しあれ。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。