ボクの知り合いに、とっても優秀なフランス古着のディーラーがおりまして、彼らが買い付けている、(正確にはマルセイユのウェアハウス的な倉庫でピックしているフランス現地駐在のジャポネーズが集め送る、)日本到着の予定が立つと真っ先にボクにメールで知らせてくれるんです。彼らからよく仕入れるのが1940年代〜70年台までのシルクのストールやスカーフ。ボクはプロ枠で買わせてもらってるので、彼らの日本事務所の奥がお披露目会場。そこは陳列など全くしていない。業界用語で言うヴェール(成人女性が軽く1人は入れるくらいの巨大ビニール袋)が、大体10袋。1つに約1000枚強入っているそうなので10000枚を総チェックするのだ。この作業がホントに好きで天職だなーなんていつも思います。だって1枚1枚にその時代のグラフィックデザイナーがいて、その1万人の提出物を採点する先生気分になれるんですもの。そして検品が済むと大体100点位のストール&スカーフをそこから厳選します。基本、既に業者用クリーニングは済んでますが、支払いを済ませ、持ち帰った後、もう一度湯洗いします。シルクの堅牢度(色止め)はどんな薬品を使っても絶対はなく、特に赤は際限なく落ちまくる事が多いのです。完全に汚れも取り、アイロンで仕上げて下ごしらえ終了。ここからボクオリジナルのカスタムを加えます。写真は一番スタンダードな物で50年代のメンズシルクストールの裏にピアツェンツァ社のカシミア100%を手まつりし裏打ち状態にします。このA面ヴィンテージ、B面ラグジュアリーな組み合わせは大好評ですぐに完売してしまう人気者なんですよねー。またそろそろ入荷連絡がありそうなタイミングかなー。今だったらバットテイストなカレッジ風にパッチワークしてもいいかもね〜。そだね〜・・・。
REVIEW
手元で馴染んだオーダー品
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
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買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
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90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
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80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。
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