4月になると重たいコートは着たくない、という気持ちがどこからともなくやってきます。風はまだまだ冷たいのですが、コートはウールからコットンやナイロン素材に変わり、アウターの中に着込むインナーはコットンニットやスウェットへと変わります。朝晩は冷え込むので、一応、軽めのコートを着て出勤するのですが、昼の暖かい時間帯にちょっと外出する時(ランチタイムなど)、アウターにわざわざ袖を通し直すのはなんだか野暮な感じがします。そんなときに重宝するのが巻き物ですが、ニットマフラーは見た目にも重たくて冬っぽい。薄手のオシャレなストールでは防寒性がいまひとつ。ということで、僕がこの時期によく使うのがスクールマフラー。ウール素材であることに変わりはないのですが、ストライプの爽やかさと「スクール」という語感の持つ春らしさ。(ブレザーなど)ユニフォームアイテムと相性が良いのは勿論の事、ベーシックな着こなしにもフツーに似合います。この春は白いコットンニットにスウェットパンツを合わせ、「昼飯に行ってきまーす」とか言いながら首にひと巻き。あくまで無造作に。店の外に出ると、膝丈のコートなど、まだまだ何かしらのアウター着た人が半分以上。アウター無しでマフラーだけをサラリと巻いている自分が渋谷区在住の都会っ子になった気分。ご近所なので薄着でウロウロしてます、みたいな。また、僕は人間的にも着こなし的にもだらしがないので、Turnbull&Asser のダブルカフスシャツは裾出し、袖口もカフリンクスで留めなかったり。このだらけたムードに適度な「きちんと感」をプラスしてくれるスクールマフラーの視覚効果たるや。緑と黄色が鮮やかなこのマフラーは10年前くらいに原宿の英国古着屋でまとめて何本か買ったうちのひとつ。「ケンブリッジ大のリアルなスクールマフラー」と聞いた気がしたので、念のため同大学のキャンパスカラーを調べてみたけどこの配色は出てこなかったような…。オックスフォードだったかな…。僕の記憶違いか?ちなみに日本で言うところの「マフラー」は欧米では「スカーフ」と呼ぶのが一般的らしいです 。ともかく、アウター代わりにスクールマフラー、ぜひ皆様もお試しあれ。熊本県出身、板橋区在住の40歳でもシティボーイ気分に、もしくは着流しの浴衣に手ぬぐいを引っかけて銭湯にプラッと出かける江戸っ子気分に浸れる優れものデス。
REVIEW
手元で馴染んだオーダー品
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
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