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STORY

アムステルダム・アントワープ・ブリュッセル 三都食い倒れの記 。

本日28日、無事に戻って参りました。オランダ・ベルギー8日間の旅。最高でした!旅の目的である、忙しいファッション業界人は絶対に行けないエリアのヴィンテージマーケット・蚤の市探訪では予想以上のレア物に遭遇出来ました。入手したこれらは9月からのオーダー会でお選び頂けるパーツアイテム達となります。強烈なアイテム&マーケットの画像は後日アップさせて頂きます!さて今回は、エンゲル係数ぶっちぎり・振り切りまくりの小林家が一週間で何を食し、そして如何なものだったのか?この辺りを時系列ごとにご報告させていただきます。写真はヴィンテージレンズ使用の総額100万の手持ちカメラとぶっ壊れかけケータイ写真が交互に現れますのでよろしくどーぞ!ではアムステルダムから〜
オランダ国立美術館(RIJKS MUSEUM)の外庭右手に居を構えるミシュラン1つ星レストラン「RIJKS」
レンブラントの夜警(night watch)前には常に黒山の人だかりなこの美術館併設レストランでランチメニューをいただきました。
オランダ産牛肉のリブアイを8週間熟成させた流行りの熟成ステーキでございます。表示は100Gの価格でありながらオーダーは200Gからというシステム。以前、ペニンシュラ東京のPeterで松坂牛の熟成ステーキをいただきましたが、これに匹敵する重厚な旨味凝縮具合。表面の直火での焼き締め感が素晴らしく焦げ味も加わって更に濃厚な味わいに。粗挽き岩塩も甘く、更に甘い牛脂の風味を引き立てております。外国牛の臭みゼロ、言葉を10秒失い、飲み込む事をためらってしまう全てが完璧なステーキでした。流石ミシュラン星付き!

はい、つづいてアントワープへ移動です。こちら国の重要文化財な駅舎が旅愁をそそります。
ここでは目星を付けている究極の魚介レストランへ突撃すべく、まずはルーベンス美術館で空腹までのウォーミングアップ。
微妙に自然光を取り入れながらのミステリアスな光線は重厚な美術品を更に引き立てております。今、むちゃくちゃマイブームなバットテイスト貴族趣味ともけっこうジャストミート!更にこのルーベンスの自宅アトリエであるこの建物、外観も素晴らしく
隙間無く装飾で埋め尽くされております。
さて、お目当てレストランが実はこの日店休日と知り、テンションダダ下がりと思いきや、美味しい物を食べていらっしゃりそうなマダムのお店数カ所で聞き込み調査、そしてお勧めレストランのリサーチの末に辿り着いたのがココ、Ernest Antwerpでした。
この舌平目の焦がしバター焼きムニエル、絶品でした。個人的にはもう少し焦がしていただいて、ヒレ、縁側部分が焦げバターブラウン状態にしてこれを炊きたてのササニシキご飯に乗せて食べたらエクスタシーだろーなーなんて妄想いたしました。いわゆるビストロ的なカジュアルなお店で当然ガイドブック掲載は無さそうです。店内はこんな感じのスノッブさでございます。
このErnest Antwerpを出て、オシャレスポット迄の移動中、豪快なお肉屋さんのショーウィンドーを発見!昨日の熟成牛の旨味が蘇る熟成っぷり!「腐る」と「熟成」のあまりの微妙な差についシャッターを切ってしまいました。なかなかのH・Rキーガーな骨髄ですよねー!
はい、ここで国が変わります。早朝のインターシティー特急で一路ブリュッセル・ミディーへ。実は色々食べまくったんですが、ベルギー編ではパーフェクトに美味しかったもの厳選でご報告させて頂きます。まず、その日の夜のこちら・・・・・。
Chez LEONでございます。有名なグランプラス、世界最古のアーケイド商店街「ギャラリー・サンチュベール」から徒歩30秒の超有名店。こちらChez LEONと言えば皆が必ずオーダーするこちら!
ムール貝の白ワイン蒸しでございます。貝自体は割と小粒ですが、確かに鮮度抜群、臭みも無く底に溜まったスープもちょうど良い塩分濃度でフィニッシュしておりました。ここで1つ、ここChez LEONのムールでの隠し味に気付いたのです。通常臭み消しの為にタマネギのみじん切りやニンニクがスタンダードなんですが、こちらに入っているのはたっぷりのセロリの茎!ムールはあまり長く加熱しないので、5ミリ程の輪切りのセロリの茎もちょいサクっとした食感残しなし上がり。これがムール貝の野性味とセロリの強い香りが混ざり合うと、何とも素敵な分厚い風味となるんです。女性でも軽く1ナベイケる爽やかな逸品でした。ただ今回のベネルクスエリアのお料理全般に感じたんですが、塩分があり得ない程薄いんです。まず、席に付き、オーダー後にすぐサーブされるパンとバター。パンはむちゃくちゃ美味しいんですが、バターが百発百中、無塩バターなんです。どこのレストランでも必ず、KLMオランダ航空の機内食のバターも無塩。固形あぶらを塗っているみたいで締まりがないんですよね。ムールは持っている塩分でバランスが取れていて良かったんですが。次に頂いた名物料理の人気ナンバー2、小エビのコロッケ。これは正直厳しかったです。コロッケにサクッとした食感をこの国では求めておらず、お弁当に持って行ったクリームコロッケがふにゃっとした感じで出て来たみたいな感じなんです。そして超低塩分味。揚げ物で味の輪郭が掴めない程の塩味のなさは結構、おやっ?と思いますよ。ソースでも別にあればまだしも、更に衣をブヨブヨにしてしまうレモンしかありません。人気の秘密はどこなのか??ウーン。 ではここから気を取り直してストリートジャンク編!まずはこちら、
ダントツ・ぶっちぎりに美味しかった、日本でもおなじみのPIERRE MARCOLINIのテイクアウト用アイスバーのチョココーティング別注屋台!!ちなみに我々はマンゴーアイスにカシューナッツ&ミルクチョコをコーティング!!
こちらが別注屋台の後ろから見たところ。まず、ベースのアイスクリームの味を選び、次にコーティングするチョコの味をオーダー。するとスティックをチョコの壷の中にドボン!そして
急冷ボックスの中に入れ瞬間冷凍、笑顔と共にハイどうぞとなります。この小ささで5ユーロ、約600円は個人の感覚でご判断ですが、立っていられなくなるくらいの美味しさは保証いたします。こちらはChez LEON近くのアーケイド・ギャラリー・サンチュベールにあるPIERRE MARCOLINIの店舗ディスプレイです。
こんな感じで組み合わせ36通り!となる訳です。そしてPIERRE MARCOLINIでもう1発!テイクアウト・カップアイスシリーズ!!
日本ではお目にかかれない、ジャスミン&赤いフルーツのジェラート!これも次回は全フレイバー制覇したくなる美味しさでした。カップなのに鮮度をビンビンに感じるんですよねー!

そして、翌日、我々はブリュッセルから75キロ東にある小さな町、Tongerenへ。ここでは今回の旅の目的のメインエベント、ベネルクス最大規模の蚤の市が開催されているんです。(お買い物に関しては次回!) 朝5時から昼1時迄の早起きマーケットなので、終った頃にはお腹ぺこぺこ、そしてダメ元で立ち寄った駅前カフェがなんとフリット(ポテトフライ)専門店!ただ見た目が超 胃もたれしそうで1つだけ発注したんです。でも、扉をよく見ると、こんなステッカーが!
でも、作ってるところはこんな風。
うーん、油が重かったらどうしよう!と思いながらも定番のケチャップ&マヨネーズのせを発注!そして渡されたのがこちら
正直申しまして、ジャンク大好き男としては、万国どこにでもあるこのポテトフライは必ず頂く大好物アイテム。しかしここ、Tongeren駅前ポテトは世界一の美味しさと家族内で完全一致いたしました。まず、食べた記憶が残らない程に油か軽い!サラダ油のクオリティーが高いのか?逆に優良なラードなのか?とにかく揚げ物とは到底思えない軽さなんです。でも食後の満足感は十分。塩分はサラッとしか振ってはおりませんでしたが(目視しました)トッピングの2種のソースでバランス最高!特にケチャップが何とも新鮮で、甘酸っぱいキレのある美味しさ、マヨネーズも軽くあっという間に平らげてしまいました。家族会議の結果、ベルギーで一番美味しかったのがこのポテトと言う、ちょっと大きな声では言えない結果となりました〜!
そして、ブリュッセル最後の夜、ホテルおすすめの地元民しか行かないスノッブなベルギー&バスク料理専門店を訪問いたしました。
LE FILS DE JULES と言うこのお店、東京なら銀座のちょい裏手にあるような立地で確かに客層は超スノッブ、オシャレ感はグラン・プラス界隈では絶対にない洗練度。パリならデプレ界隈か16区のパッシー辺りの雰囲気。さてお料理は・・・
牛フィレ肉のステーキ、フォアグラ乗せバスク風です。焼き加減を中くらいと言ってしまいましたが、レアの方が良かったかなーとちょい後悔。フォアグラは十分濃厚、焦げ目もバッチリ。
下のソースも未体験の組み合わせで詳細解りませんが、フォンドボーと野菜コンソメの組み合わせの様な感じでした。こちらも美味しかったです。
これにて帰国の途に着いた訳ですが、まーよくもこんだけ食べたもんです。未報告アイテムもイッパイあるし・・・。でも歩きまくっているおかげで、帰国してみるとマイナス1キロな体重でした。次回はヴィンテージマーケット激写&お買い物編です!!ご清聴ありがとうございました・・・・・。








Manabu Kobayashi

Slowgun & Co President小林 学

1966年湘南・鵠沼生まれ。県立鎌倉高校卒業後、文化服装学院アパレルデザイン科入学。3年間ファッションの基礎を学ぶ。88年、卒業と同時にフランスへ遊学。パリとニースで古着と骨董、最新モードの試着に明け暮れる。今思えばこの91年までの3年間の体験がその後の人生を決定づけた。気の向くままに自分を知る人もほぼいない環境の中で趣味の世界に没頭できた事は大きかった。帰国後、南仏カルカッソンヌに本社のあるデニム、カジュアルウェアメーカーの企画として5年間活動。ヨーロッパでは日本製デニムの評価が高く、このジャンルであれば世界と互角に戦える事を痛感した。そこでデザイナーの職を辞して岡山の最新鋭の設備を持つデニム工場に就職。そこで3年間リアルな物作りを学ぶ。ここで古着全般の造詣に工場目線がプラスされた。岡山時代の後半は営業となって幾多のブランドのデニム企画生産に携わった。中でも97年ジルサンダーからの依頼でデニムを作り高い評価を得た。そして98年、満を持して自己のブランド「Slowgun & Co(スロウガン) / http://slowgun.jp 」をスタート。代官山の6畳4畳半のアパートから始まった。懐かしくて新しいを基本コンセプトに映画、音楽等のサブカルチャーとファッションをミックスした着心地の良いカジュアルウェアを提案し続け、現在は恵比寿に事務所を兼ね備えた直営店White*Slowgunがある。趣味は旅と食と買い物。