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STORY

超スキニー東京BOY vs 88〜90年のアルマーニ。


今、メンズファッションが大変な事になっている。服のサイズが極端に2極化しているのだ。

メンノン的な20歳代はゆったりめ。パリ、ロンドンの too good や VETEMENTS などのエッジなブランドに至っては更に巨大な XXXL ロードを突き進んでいる。反対に30代中頃以上となると鍛えた身体に美しく寄り添うカジュアルがメインで健康、スポーツ、ライフスタイルからの流れで、程よくジャストサイズ。潮風カジュアルや伊 pitti 系はまさにこのゾーンで大人の良識といったところ。

しかしここにきて東京のひたすら早い連中がアルマーニ古着ハンティングを始めているともっぱらのウワサだ。ビッグサイズムーヴメントの新基軸として88、89、90年3年間製造のアルマーニが熱いのだ。確かにジェンダーレスにちょっと飽きて来た今、この3年間にデザインされたアルマーニは最高のネクストであろう。絶妙なカラーのテキスタイル、繊維の柔らかさが機縁のオチ感、そしてこれぞメンズな太い首、厚い胸板。イッツ・ア・マンズマンズワールドな世界観がそこにあるのだ。しかしここを追っかけている20歳代は身長175センチで体脂肪率1ケタのガリガリ東京BOY だったりするところがまさにファッションの醍醐味。超スキニー東京BOY  VS  88〜90'S アルマーニの熱い動向に注視していきたい。
Manabu Kobayashi

Slowgun & Co President小林 学

1966年湘南・鵠沼生まれ。県立鎌倉高校卒業後、文化服装学院アパレルデザイン科入学。3年間ファッションの基礎を学ぶ。88年、卒業と同時にフランスへ遊学。パリとニースで古着と骨董、最新モードの試着に明け暮れる。今思えばこの91年までの3年間の体験がその後の人生を決定づけた。気の向くままに自分を知る人もほぼいない環境の中で趣味の世界に没頭できた事は大きかった。帰国後、南仏カルカッソンヌに本社のあるデニム、カジュアルウェアメーカーの企画として5年間活動。ヨーロッパでは日本製デニムの評価が高く、このジャンルであれば世界と互角に戦える事を痛感した。そこでデザイナーの職を辞して岡山の最新鋭の設備を持つデニム工場に就職。そこで3年間リアルな物作りを学ぶ。ここで古着全般の造詣に工場目線がプラスされた。岡山時代の後半は営業となって幾多のブランドのデニム企画生産に携わった。中でも97年ジルサンダーからの依頼でデニムを作り高い評価を得た。そして98年、満を持して自己のブランド「Slowgun & Co(スロウガン) / http://slowgun.jp 」をスタート。代官山の6畳4畳半のアパートから始まった。懐かしくて新しいを基本コンセプトに映画、音楽等のサブカルチャーとファッションをミックスした着心地の良いカジュアルウェアを提案し続け、現在は恵比寿に事務所を兼ね備えた直営店White*Slowgunがある。趣味は旅と食と買い物。