
ハイ、これこれ。有名な6の数字ですね。一説には工場の管理番号と言われております。では、ここからが本題です。アメリカに何箇所かの生産拠点を持っていたであろうL社は、わざわざその工場ごとの為に管理番号を刻印したリベットの足を生産していたのかなーと疑問に思っておりました。突然足りなくなった時、該当工場以外のナンバー物しかなかったら非効率ですよね。するとアメリカのデニム・パーツ事情通のS氏より、「そんなわけありませんよ! コマで刻印を打つんですよ」とのお言葉。それはこういう意味です。

丁度、画鋲の様なパーツを、指がさしている部分に置きレバーを下げてかしめるんですが、このコマの底に「6」という文字がせり上がっているのです。あくまで打ち込むリベットの足は全米を通じて無地だったのです。工場のコマにそれぞれ違う数字をせり上がらせ打ち込むのと同時に数字も刻も込み、この工場製だぞ! と数字でアピールしているわけなんです。工場ごとに違う数字が刻印出来るコマを支給していたのです。
どうです? これぞ、"ジ アメリカン プロダクト"だと思いませんか? ワンアクションで2つの仕事をこなしてるんです。どうでもいい話でしょう! では次に参ります。
皆さんご存知のXXは、紙パッチの後期以前は、表面に生地がはみ出るリベットを採用しております。要するにレコード盤に画鋲を刺しているような構造なので、小さな穴からデニムの繊維がはみ出してしまうわけです。後期の帽子型は突起との一体型なのでハミ毛はありません。ここでまたどうでもいい疑問が湧くのです。レコード盤に会社名を刻印してあるわけですが、レコード形状なだけに表裏って打ち込む時に分からないじゃないですか! わざわざ社名のある側を目視してコマにセットなんてアメリカ人らしくありません。
では、どうやって表裏の分からないレコード盤パーツで社名面を表に打てるのでしょうか?もうお判りですね! あくまで打ち込み前のリベットは全て無地なんです。はい、また出ました。コマの上部に社名の突起が仕込まれているんです。で、打ち込むと同時に社名が刻み込まれているわけなんです。
そして画鋲の裏側は、きれいに最初から社名を入れてるわけです。工場番号刻印の必要がないので・・・。最初から作っているので社名も凸で文字くっきりですね。
いかがでしたでしょうか?この事実を20年かけて知り得た自分は、鬼の首を取ったかの勢いで吹聴してまわりましたが、以外に世間の反応はクールなんです。ですのでAmvai読者の皆様だけは「マジですか?!」とおっしゃっていただけると信じ、山口百恵の引退コンサートラストシーンのようにここにマイクを、いやいや、ペンを床に置きます。

















