制作したイメージルックでは「ワーク・スポーツ・ミリタリー・スクール」といったメンズスタイルの基盤となるアイテム群に、このベルトレスショーツをオン。大島氏から「せっかくだからタイドアップスタイルも入れたい」と要望があったので、鶴田もチョロッと登場している。参考程度に上下クラブストライプでセットアップしているが、これはあくまでも「お好きな人向け」という感じ。別に上下揃いで着なくともコットンニットやシャツジャケット、ポロシャツ、BDシャツ、軍物古着などにさらっと合わせてもらうだけでも十分にイケてるバランスのショーツスタイルが完成する。シルエットの威力。
足元はノーソックスでローファーを合わせてもいいし、レースアップシューズならばニュートラルカラーのソックスとコーディネートしてもいい。サイドアジャスターを使って腰位置を変えれば、自分の脚の見え方が一番気持ちの良い位置でショーツの丈を設定することができる。いずれにしても、ソックスのトップラインとショーツのボトムラインがある程度離れて見えることですっきりとした印象になるのが膝上丈ショーツの良いところ。更に一言添えるならば、(セオリーではソックスの色はパンツか靴どちらかの色から繋げるとした上で)ソックスの色を靴やショーツから繋げるのではなく、脚そのものに繋げたほうがよりすっきり見えると思う。
膝〜膝上丈ショーツは女性ウケが悪いなんて誰が言い出したのか。他人目線なんて気にしないのが一番だけど、気になる人は是非このショーツにトライしてみて欲しい。大人も若者も、なんなら女性がボーイッシュに穿いても可愛い。そんな農耕民族のためのショーツ、出来ました。
NEJI pour Bon Vieux「Beltless 2 Pleats Shorts」は2024年7月6日(土)より高円寺「Bon Vieux」にて発売予定。
1978年生まれ。熊本県出身。10歳の頃に初めて買ったLevi'sをきっかけにしてファッションに興味を持ち始める。1996年、大学進学を機に上京するも、法学部政治学科という専攻に興味を持てず、アルバイトをしながら洋服を買い漁る日々を過ごす。20歳の時に某セレクトショップでアルバイトを始め、洋服屋になることを本格的に決意。2000年、大学卒業後にビームス入社。2004年、原宿・インターナショナルギャラリー ビームスへ異動。アシスタントショップマネージャーとして店舗運営にまつわる全てのことに従事しながら、商品企画、バイイングの一部補佐、VMD、イベント企画、オフィシャルサイトのブログ執筆などを16年間にわたり手がける。2021年、22年間勤めたビームスを退社。2023年フリーランスとして独立、企画室「NEJI」の主宰として執筆や商品企画、スタイリング/ディレクション、コピーライティングなど多岐にわたる活動を続けている。同年、自身によるブランド「DEAD KENNEDYS CLOTHING」を始動。また、クラウドファンディングで展開するファッションプロジェクト「27」ではコンセプトブックのライティングを担当し、森山大道やサラ・ムーンら世界的アーティストの作品にテキストを加えている。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。