・・・なんて気合を入れたところで、パーティ会場では隅っこのほうで炭酸水を飲んでいるのがお決まりの光景。たまに声をかけてくれるのは、きまって同好の士だ。「ちょっとこのネクタイ、触らせてもらえますか?」「80年代から90年代のエルメスのネクタイって、今のとシルクのウェイトが全然違うんだよね〜」なんて具合で、極めて無粋なのである! しかし切ないかな僕にとっては軽快なパーティトークよりも断然こっちのほうが心地よい・・・。僕が苦手なパーティに出席するのも、そんな変態トークを求めて、なのである。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。