この男、生粋の服好き&なかなかマニアックな経歴の持ち主です。日本のエヴィスジーンズを皮切りに、オーストラリアのシャツメーカー、香港のセレクトショップ「ジ アーモリー」、N.Y.のラルフ ローレン・・・と、ヴィンテージからクラシッククロージングの分野を股にかけて活躍したのち、満を持して自身のショップをオープンしました。
このお店、彼の趣味嗜好と経歴をごった煮にしたかのように、とにかく濃厚です。クロージングはナポリの「ダルクォーレ」や「ラ ベラサルトリア ナポレターナ」、靴はオーストリアの「サン・クリスピン」、シャツは香港の「アスコット・チャン」、ニットはスコットランドの「ウィリアム・ロッキー」・・・。これに彼自身がこだわり抜いた日本製デニムやヴィンテージウエアが加わるというのだからたまりません。しかしすごいのは、これだけ色々なブランドを集めていても、決して雑多でミスマッチなムードにはなっていない点。典型的ナポリ趣味で知られる「ダルクォーレ」のスーツだって、彼のフィルターを通せば往年のアンダーソン&シェパードのような優雅なドレープスーツに早変わり。英国スタイルの「アスコット・チャン」にも、胸ポケつきのオックスフォードシャツをつくらせちゃうのですから、さすがというよりほかありません。
思わずグレイフランネルスーツを1着・・・とオーダーしかけてしまいましたが、この6月には「リヴェラーノ&リヴェラーノ」の納品があるので断念。
今回購入したのは「金鹿線衫(なんて読むのかは不明!)」という香港製のアンダーウエアです。なんとこれ、ブルース・リーが愛用していたものだそうな。サンスペルあたりよりもさらに極薄で着心地は抜群ですが、透け感は半端じゃなく、まさしく香港の商店のオヤジが着ていそうな、ブルージーなムードを放っています。
お洒落だけれど画一的なショップが増えてしまったここ東京に、久々に現れた「俺度100%」なメンズショップ。こんなお店がもっと増えてほしいなあ!
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。