さて、ポートランドでとにかく押さえておきたかった画像が、街のランドマークとも言える鹿のネオンビルボードでした。プリント生地製作のためなので、手ブレ厳禁、夜限定、橋の上からの撮影となかなかの Bad コンディション。そこで日本から持ち込んだのがSLIKの1脚。3脚は3本足、1脚は1本足。3脚の完全固定とは違い1脚は上下以外はカメラを動かせる。これがすこぶる威力を発揮してくれたんです。深夜の撮影中、カメラの小さなモニター越しでは細かなブレまで完全には視認出来ないのですが、ホテルに戻って、パソコンつないで、まあ驚いた。生き様や言動がブレまくる人間が多い中、ブレてない画像とはこういうものなのかと感動すら覚えました。また、深夜1時過ぎでの街中徘徊撮影はえらく不審者オーラを醸してしまいますが、1脚を着けていると機材が『ちょっと仕事なんで・・・。』と代弁してくれて撮影は至ってスムーズにフィニッシュへ。まあ、カメラに1脚を付けて撮ってる様は、なんちゃって矢沢永吉のマイクスタンド裁き状態で、それはそれで充分怪しいアジア人だったに違いありません。真夜中にオレゴンの橋の上で「アイ・ラブ・ユーOK」・・・ですもんね。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。