伊・Canonico社のSuper110'sは特別高級な生地ではないが、独特の曇った色目が気に入っている。これに黒い靴やタイを合わせる方が、ちょっとアンニュイなフレンチムードで僕には合っていると思う。このスーツの上から、先日のAmvaiで山下英介さんが紹介していたイヴ・モンタン着用ベージュのM-65ではないが、renoma製ウォーホルモデルのマルチポケットブルゾンを羽織る。さらに10年以上前にビームスで大ヒットしたWilliamのウエスタン調ベルトを引っ張り出しウエストをマークしてみたら、Simon Fournierのピッチドハイヒールなブーツと相まって、あくまで仮想の「アメリカ好きフランス人」みたいな、東京だけに実在するベリージャパニーズコーディネートが完成した。
ちなみに2016年に企画したこのスーツ、もともとはノープリーツのストレートシルエットなパンツだが、昨年(2018)の時点で「もうちょい裾幅が広くてもいいな」と思ったので、直して1cm広げて着ていた。「じゃあ、製品の裾幅も広くしなよ」と言われてしまいそうだが、量産するにはちょっとまだ早いかな。ともかく、今年になってハイヒールのトンガリブーツばかり履いている僕には、この裾幅がちょうどいいのだ。10年以上前に買ったHolliday&Brownの50ozシルク製9cm幅タイとも相性バッチリかと。
そのうちにラペル幅9.5cm、コンケーブショルダー、裾幅23cmのフレアシルエットなパンツのスーツでも企画してみたいが、きっと売れないだろうな。
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