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コンセプト オブ スニーカーVANS -BE THE ORIGINAL- THE OLD SKOOL Art Exhibition 2015

ちょうど3年前の今頃、原宿でVANS -BE THE ORIGINAL- THE OLD SKOOL Art Exhibitionというイヴェントが開催され、ボクも参加させて頂きました。名品スニーカーOLD SKOOLを12人のクリエイターが自由にカスタムし、新たな世界感を見出す〜こんな企画でした。主催担当者に確認したところ、特に制約、禁じ手ナシとのことでしたので、靴の枠を越えてのアプローチに挑むと決めました。こういった依頼でいつも一番悩むのがどの位やりまくるか?どの位でとどめるか?足すのか引くのか?この判断なんです。ちょっと解りづらいですよね。例えばその昔、70年代の中頃、アメリカで Levi's 主催のジーンズカスタム・アートコンテストがあったんです。フラワーな当時の事なので参加者は皆ヒッピー魂全開でひたすら手数を競っておりました。この時代、人類はまだ足す事しか知りません。ひたすらデニムの表面に桃源郷のような天国の刺繍を埋め尽くすが如く刺しまくったり、あり得ないくらい細かなパッチワークの後アクリル絵の具で宇宙の絵を描いたり・・・、いわゆる労作が秀作な時代だったんです。これが90年代、ジョン・ポーソンやジルサンダー、ヘルムートラングあたりがミニマリズムを提唱した頃から、雲行きが変わりました。それは、なんにもない美しさとか、引き算の美といった概念が出現したのです。この2つの考え方、やりまくるか無に徹するか?この2択のタイミングを的確に読める人をセンスのいい人と言います。そしてボクはってーと、ブランド名をスロウガンと名づけるくらい骨太なヒッピーパンクスなので、やらない訳にはいきません。ひたすら打つべし!打つべし!打つべし! ミニマリズムなんてボクには退屈以外の何物でもありません、なんて言ってみたりして・・・。
はい、本題に戻りまして、VANS OLD SKOOL を今回は歴史的代表作スカル・スパイダーに敬意を表し、靴がどろっと溶け出したサマを布と手刺繍で表現しまくってみました。どうです?手数系ヒッピーでしょ?題してリキッド・スカルと命名、なんとか提出日にも間に合いました・・・。とても作っていて楽しい、けして履く事の出来ないシューズは良い思い出となりました。コレのインスタ画像、けっこう海外で人気だったみたいデス。