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2018年春夏、注目のファッション・色・柄・素材甘く危険なペールピンク

80年代後半、テレビに出ている大人たちはみんな揃って、ピンクとか若草色のダブルブレストジャケットを着ていた。それらは妙に肩幅が広く着丈も長く、生地はテロテロとして心もとない。当時中高生でラルフローレンと渋カジに夢中だった僕にとってはダッセえ・・・! 以外のなにものでもなかった。しかし2018年に YouTube などで見るそれらは、不思議と僕の目には輝いて映っている。
2016年春に買った〝ジョルジオ アルマーニ〟のビッグシルエットコートは、キュプラ100%で、しかもペールピンク。まさしく〝あの時代〟そのものな色柄なのだが、1枚仕立てで肩パッドも入っておらず、とても軽快でモダンなものだった。おそらく今の世の中ではこういうのを80’sと解釈するのだろうが、往時をかすっている男としては満足できない。もっとリアルなヤツはないのかと・・・。
そんなとき自宅に届いたのが、昨年エムズブラックで注文していたこいつだった。甘ったるいペールピンクとギンギンの肩パッドを組み合わせたロングコートは、これぞ80'sとうならせるリアル感。素材には和紙を使っており、レーヨンやキュプラほどではないが、独特のゆるさを醸し出している。こりゃあ若手のにわか80’sどもは決して手を出せないし、かといってリアルタイムなバブリー世代は決して手を出したいと思わないだろう。僕以外にこれを買っているヤツがいたら、会ってみたいものだ。きっと一目会った瞬間に熱い抱擁が始まるだろう。
しかしさすがの僕でも帽子なしにコイツを羽織ったら、完全にバブリーコント。リネンのTシャツやパンツなんかと合わせて、クラシック方向に振ろうと思っている。