①レーヨン起毛面に刷ったインクが洗濯と共にグラデーション状に退色し、あたかも水彩画の様に変化する。(オウムの赤に注目!)
②30〜40年も経過すると最初の糊部分が硬化しひび割れてくる。これがまたいい雰囲気。(学校名のフォントのひび割れに注目!)
③ベルベットシートのカットだと裁断部分が切り立った崖の状態ですが、電極植毛だとなだらかなカーブとなる。この③が実は一番重要で昔のケロッグのおまけのアイロンワッペンかヴィンテージかの一番の判定ポイントとなるんです。
以降、手間のかかり方がハンパ無い電極植毛が衰退するのは解らなくはないが、なくなった一番の理由はレーヨン繊維を職人さんが吸引してしまう塵肺障害が懸念されるから・・・と聞かされました。98年にスタートしたスロウガンでも最初期にはこの『電極植毛フロッキー』をやりまくりました。当時は1着1着手作業で筆で着色したんです。その頃はまだ秋葉原と神田の中間に電極植毛フロッキーの町工場があったんですよねー。
「オーダーしたからこそ馴染んだ」と思えたもの、そんなモノが男にはある。AMVERが選んだオーダー品はどんなものなのか。
買ったけれど着ない服、いまとなっては着ない服、袖を通すことができない服……。1900年初頭にフランスで作られたリネンシャツ、Trout manのシャンブレーシャツ、貴重なポパイのTシャツなど、AMVARたちの「着られない服」。
90年代のゴムバンド Swatch、織り糸に水を弾く機能を持たせたエピックナイロンのシリーズ、ウィリス&ガイガーのブッシュポプリン製サファリジャケット……AMVARたちの雨の日のスタイル
80年代リバイバルのアルマーニのスーツ、春の曇天にはぴったりな“グレージュ”、そしてデニム。AMVERたちが手にした春のセットアップ。