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心を灯す照明北欧の AKARI

今回のテーマは照明、ということで本来ならば自宅で使っているものを紹介した方がよいのかな、とも思いましたが…。2周ほど考えを巡らせた結果、旅の思い出とともにお届けすることにしました。ちなみにうちの自宅リビングで使っている照明はイサム・ノグチの Akari 、ルイス・ポールセン社の PH4、同社の Parkhus×2 といったところ。さておき、今回ご紹介するのはフィンランドが誇る建築家/デザイナーの Alvar Aalto デザインのもの。ひとつは Aalto の自邸リビング中央にも鎮座する Beehive こと A331 。 Beehive という名のとおり、リング状のパーツを幾重にも重ねたその佇まいは「蜂の巣」のように有機的で合理的なフォルム。ユヴァスキュラ大学のために彼がデザインしたこのランプ。スリットの隙間から漏れ出る光がなんとも上品で優しい。素敵です。もうひとつはヘルシンキ市民みんなの憧れ、展望レストラン「 Savoy 」のために Aalto がデザインしたといわれる Golden Bell こと A330S 。ヘルシンキに着いたその日にひとりで「 Savoy 」を訪れた僕は、このペンダントライトとガラス製のフラワーベース「 Savoy Vase 」が実際に店内で使われていることを確認し、料理に舌鼓を打ちました。ただしこのレストラン、わりと敷居が高いので店内写真は撮りづらく…。上の写真はフィンランディア書店内にある Cafe Aalto の天井にぶら下がっていた Golden Bell を撮ったものです。光源が直接見えないよう工夫されたこれらのランプはヘルシンキの港で見た夜明けにも似た優しい光を放っています。部屋全体を照らすのではなく、よく使うスペースのみを重点的に明るくするデザインも自然光と人工照明のバランスを研究していたと言われる Aalto らしいです。いつか自宅にも、と思うのですがイカンセン我が家には雰囲気が似合わない…。加えて、現行品で10万円を超える Beehive は僕にとっての高級品。室内コーディネート、光の入り方は勿論、家計、夫婦間の折り合いなど多方面でのバランスを研究しないと買うには程遠い逸品というわけです(笑)。いやん。