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冬を彩る帽子『パリ・テキサスからブルックリンまで』2017秋冬 CAP の裏事情。

最近はこりゃキテますね〜って感じに、街中が一色に染まる様な大流行ってだいぶ減りましたよね~。とは言え、なんとなくはあるもんです。微妙な流行って・・・。てな訳で、今回は秋冬の帽子がテーマなのでこちらに則した巷の流行りについて書かせていただきます。今年、ラグジュアリーブランドの小物棚を見ると帽子は圧倒的に CAP のようです。具体的にはバレンシアガのロゴ物がシーンを引っぱりましたね。そのお値段、1個5万円ですよ!流石です。でも、よく見ると形に共通する特徴があるんです。今期流行の前提を「90年代ノスタルジー」とするならば、(今年のラグジュアリーはここでしょうね。)ストリート感のある CAP は大きく2つに分類されます。黒人カルチャー発祥型と白人カルチャー発祥型とでも名付けましょうか。Bチーム(黒人カルチャー発祥型)は、ニューエラに代表される超水平のつばに直角にせり上がったトップが付きます。ヒップホップカルチャーはまさに、ですよね。反対にWチーム(白人カルチャー発祥型)は、ラルフローレンに代表されるグィ〜ンと反ったつばに、高さのない浅めのトップがくっつきます。イメージ的にはその昔のベーブルースが被っていたような野球帽だったり、カンヌでパルムドールを取った映画『パリ・テキサス』の主人公といえば解り易いでしょうか?90年代後半にパリに行くとマドレーヌ広場に面した場所にラルフローレンの大きな店があって、その界隈で流行っていたのがハリスツイードで出来た CAP に、カジュアルスーツを合わせるパリ式なラルフ・アメカジスタイルだったんです。この時も確実に CAP 形はWチームタイプでないとダメで、よりクラシック感が醸せるからなんでしょうね。去年、一昨年まではBチーム型のニューエラが主流だった気がしますが、原宿や高円寺の早い古着屋さんはとっくにW型 CAP にシフトしてます。面白いデスよね、最先端の高級ラグジュアリーブランドと下北・原宿・高円寺の古着屋さんの棚が連動するんですから。そうそう、補足しますとWチームのメンバーってラルフの中でも POLO SPORTS だったり NAUTICA のような原色切り替えのロゴ大好きビックサイズ 90’S のことです。このカルチャーを、ヨーロッパ有名ブランドのデザイナー(デザイナー本人じゃなくて企画室の実働部隊)の30代後半組が懐かしんでるんでしょうね。アラウンド50歳にはだいぶ照れ臭いんですが・・・。この辺のビッグロゴ物って、アラフィフがサイズまちがえるとジャンボ尾崎さん系のファンキーゴルファーファッションが手招きして待っていたりします。でも20代にはそれがまた最先端かもしれませんねー。サンバイザーにビミョーに伸ばした「うなじヘア」とかね・・・。